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消えたフォロー娘 エリアーヌ [ブラジル]

ブラジルは広い。
それを実感したのが21年前、リオ、サルバドール、レシーフェへ行ったときのことでした。
新婚旅行だったのでレコ掘りは自粛してたのですが、それでもレコ屋を見つけるたび、
「ちょっと見てっていい?」なんて言いながら、ちょこまかと掘り掘りしてきました。

で、その時のブラジルのレコ屋の感想なんですが、
リオとサルバドールではさほど大きな違いを感じませんでしたが、レシーフェはまるっきり違う。
リオではお目にかかることのできないローカルのアーティストが所狭しと並べられていて、
全国区の大スターのアルバムが、脇に追いやられているほどなんですね。

それほどレシーフェではローカル・ミュージックが強いというわけで、
当然フォローが、めったやたらにあるわけです。
CD時代になっても、ノルデスチのインディ作品はリオやサンパウロでは流通しておらず、
レシーフェに直接買い付けないと入手できないのだから、今も事情は変わってませんね。

Mistura Arretada.jpgEstrela Gua.jpgNa Paz Do Seu Sorriso.jpg

そんなローカルの女性シンガーで忘れられないのが、エリアーヌちゃん。
何の手違いか、日本にぽろっと輸入されたのを15年ぐらい前偶然に見つけて、ファンになりました。
最初見たときは、あまりに垢抜けない表紙写真の、田舎の歌謡スター然とした姿に、
どうせブレーガかなんかのアルバムだろうと無視してたんですけど、
アコーディオン奏者のオズワルジーニョがアレンジをしていると知り、
これはひょっとしてと手を伸ばしたら、大当たりでした。

ブレイクを多用したオズワルジーニョのアレンジは、
同じアコ奏者のドミンギーニョスより洗練されたポップ感覚があって、
バイオーンやショッチをスッキリと聞かせるセンスの良さが光ります。
そんなオズワルジーニョの小気味良いサウンドをバックに、のびのびと歌うエリアーヌは、
当時大人気だったバイーアのアシェー・クイーン、ダニエラ・メルクリをホウフツとさせる
イキの良さがあって、ぼくをトリコにしました。

コンチネンタルからCDが出ているくらいだから、
ローカルといってもそれなりに有名な人だったんじゃないかと思うのですが、
ブラジル音楽のディスコグラフィーを見ても彼女の名前は出ていないし、
フォロー専門のブログForró em Vinilにも見当たりません。
偶然見つけたこの3枚以降、彼女の消息はよくわからないのですが、
今はもうとっくに引退して、ノルデスチの一おかあちゃんになってるのかも知れませんね。
そんなことを思い浮かべた今日は、21回目の結婚記念日なのでありました。

Eliane "MISTURA ARRETADA" Continental 1.04.800.643 (1993)
Eliane "ESTRELA GUIA" Continental 995122-2 (1994)
Eliane "NA PAZ DO SEU SORRISO" Continental C450998976-2 (1995)
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