白人ポップ・シンガーが歌ったスカ スティーヴ・アライモ [北アメリカ]
はぁー、おもしろいなあ、こんなレコードがあるんですねえ。
ツイストを歌っていたアメリカ白人のポップ・シンガーが、65年にリリースしたスカ・アルバム。
オールディーズはまったくの門外漢なので、
スティーヴ・アライモという人の名前じたい、今回はじめて知りましたが、
いわゆる企画ものの域を越した、本格的なスカをやっているのにはびっくり。
ブルース・バスターズの“I Don't Know”“I Won't Let You Go” といったスカ・ナンバーから、
リー・ドーシーの“Ya-Ya” やベン・E・キングの“Stand By Me” をスカでカヴァーしたものまで、
全編ごきげんなスカのロッキン・リズムが溢れ出します。
スティーヴのヴォーカルもキレのある歌いぶりで、
「ンッ、スカッ!ンッ、スカッ!」とトースティングまでしてるあたりは、
あてがわれた企画ではなく、本人のスカへの入れ込みようがホンモノの証拠。
スカを歌いたくってしようがなかったといった気持ちが溢れ出ていて、胸をすきます。
スティーヴ・アライモとスカとの出会いがどのようなものだったのかはわかりませんが、
アメリカのメインストリームでも、スカはけっこう聞かれていたということなんでしょうか。
R&Bの影響を受けてジャマイカで誕生したスカが、
アメリカにフィードバックされたアルバム、ともいえるわけですよね。
俳優のロバート・ミッチャムのカリプソ・アルバムと双璧といえそうな、異色の名盤です。
Steve Alaimo "STARRING STEVE ALAIMO" Henry Storm Music HSM5047-2 (1965)
2010-09-29 07:00
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