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木枯らしと変拍子 デイヴ・ホランド [北アメリカ]

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ベキ・ムセレクを聴いて、マーヴィン・スミッティ・スミス熱が再燃しちゃいました。
一時期スミッティのドラミングに夢中になって、
スミッティが参加したアルバムを片っ端から聴いたもんです。
モンティ・アレキサンダーズ・アイヴォリー&スティールやエミリー・レムラーにクリヤ・マコトまで、
どのアルバムもスミッティが参加したことによって、ダイナミズム5割増な仕上がりとなっています。

そしてスミッティ参加作の決定盤といえば、やっぱりデイヴ・ホランド・カルテットの本作でしょう。
ファイヴ・エレメンツの親分スティーヴ・コールマンもメンツに入ってますからね。
本作がECMの紙ジャケCDで再発された時は、嬉しかったなー。
紙ジャケで出し直したって普段は手を伸ばさないんですけど、そっこー買いましたもん。

リーダーのデイヴ・ホランドお得意の変拍子ジャズを、ばっちりと楽しめるアルバムです。
1曲目の11拍子、2曲目の5拍子、ラストの9拍子と、
変拍子を変拍子と感じさせないまろやかな演奏ぶりは、
スミッティのドラミングによるところが大きいですね。
ウッドブロックやカウベルを組み合わせたパーカッション的なプレイも、随所で披露しています。

スティーヴ・コールマンのふわふわとしたアブストラクトなソロも冴えてますけど、
コールマン以上に好演しているのが、ケヴィン・ユーバンクスのギター。
集中力のあるキレのいいソロばかりでなく、ビル・フリゼールのような巧みなバッキングも聞かせ、
ぼくはこのアルバムで初めて、ユーバンクスの実力を知りました。

コールマンとユーバンクスの体温の異なるソロを、自在に編み上げていくスミッティのドラミングは、
木枯らしの吹くこの季節によく似合います。

Dave Holland Quartet "EXTENSIONS" ECM 177 5842 (1990)
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