サルサ魂健在なり ラッキー・セヴン・マンボ [北アメリカ]
いまや年に1枚買うかどうかになってしまったサルサ。
前に買ったのってなんだっけと考えてみたら、
おととしのマリオ・オルティス・オール・スター・バンドなんだから、
去年は1枚も買ってないわけか。おやおや。
もっとマメに聴くチャンスがあれば、ぼく好みのサルサが見つかるとは思うけど、
どうもそこまでして積極的に聴く気にはなれません。
あいかわらずCDショップで偶然耳にしたのを買ってるだけなので、
年一ペースになってしまいます。
そんなわけで2年ぶりに出会えたアルバムなんですが、
ロサンゼルスの新人グループというラッキ・セヴン・マンボのデビュー作です。
スピード感あふれるヴィブラフォンがバンドを鼓舞するバイラブレなサウンドは、
60年代ニュー・ヨーク・ラテンの黄金時代を飾ったジョー・クーバ楽団そのものです。
いや、こういう紹介のしかたをすると、昔のサルサ・ファンが、
十年一日の保守的サウンドを聴いて喜んでるように受け取られちゃうかもしれませんが、
単なる懐古調サルサなんかじゃありませんよ。
そんな後ろ向きなサウンドじゃ、腰はぴくりとも動きませんって。
モントゥーノでの歌の掛け合いといい、ばちっと決まった複雑なリフを伴うブレイクといい、
演奏のどこをとってもホンモノのスウィング感に溢れていて、
こういうのを聞かされたら、ステップを踏まずにはおれませんよねえ。
新人バンドといっても、メンバーは西海岸のサルサ・シーンで鍛え上げた精鋭揃いだから、
リズムのキレが違います。
「どこのバリオのサルセーロ達もみんなこう言うんだ/
ダンスパーティに行っても、ちっとも面白くない/
いい感じのスウィングが聞こえてこないからさ/
バンドの連中はハートがない音を奏でるばかり/
型どおりの演奏をしたってダメさ/味気ないトゥンバオのリズム」(Chata Kun-Kun)
こんな歌詞も嬉しくなりますね。続けて、
「僕達のリズムを届けたいんだ/
レゲトン好きもバチャータ好きもこのスウィングを聴いてごらん/
ロック野郎? 向こうへ行った行った行った!」
とも歌っていて、すっかりこの連中が気に入りました。
Lucky 7 Mambo "CHAPTER 1" no label no number (2011)
2011-06-18 00:00
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