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踊らないヤツはどいてろ オルケストラ・サガ [ブラジル]

Orquestra SAGA  SOSIEDADE AMIGOS DA GAFIEIRA.JPG

ごっきげ~ん! こいつぁ、サイコーだぁ!!
新時代のガフィエイラ・オーケストラが誕生しましたよ。
サンパウロの重量級ブラスを誇るビッグバンドのバンダ・マンチケイラに、
サンバ・ソウル/ファンクのビッグバンド、ファンク・コモ・レ・グスタの若きメンバーを集めた、
サンパウロの文化振興団体SESCによる新プロジェクトなんですが、
仕掛け人はなんとセウ・ジョルジだっていうんだから、驚かされます。

やってくれますねえ、セウ。最新作で惚れ直したばかりですけど、
今度は大衆的なガフィエイラ・パーティーにスポットを当てるとは。
あんたは、やっぱこっち(庶民)側の人だよ、うん。
思わず肩に手を回して、背中を叩きたくなります。

週末の下町のダンス・ホール。
男女が集い、踊り、恋の駆け引きの火花を散らす美しい場を彩る音楽。
そのガフィエイラ・サウンドの古今名曲をアップデイトし、
ゴージャスな質感は昔のままに、イマドキのセンスも加えつつ、
あくまでもダンスに奉仕するサウンドがたまらない傑作アルバムです。

ゲストを含めた参加メンバーも豪華ですよぉ。
ガブリエル・モウラ、ファビアーナ・コッザといったサンバ・ソウル・シーンを彩るシンガーから、
ウィルソン・ダス・ネヴィス、パウロ・モウラ、ボカートなど、実力者たちがずらり顔を揃えています。
クラリネットを吹くパウロ・モウラに至っては、
亡くなる直前のレコーディングだったんじゃないでしょうか。
管楽器の固定メンバーで7人もいるんだから、贅沢な布陣ですよねえ。
仕掛け人のセウ・ジョルジも、2曲でいい味出したしゃがれ声ヴォーカルを披露してくれてます。

ガフィエイラのノリノリのダンス・アレンジの中に、
ちらっとショーロ・アレンジが出てくるミュージシャンシップにも泣けますが、
アルバム・ラストがカルトーラの“Minha” というのには、参りました。
あの曲をガフィエーラ・サウンドに仕立ててしまうとは、脱帽です。

この粋なバランソに身体がムズムズしないようなヤツは、シッ、シッ、あっち行けでしょう。
たまにいるじゃないですか。クラブにいながら、腕組みしながら音楽聴いているようなヤツ。
ヤですよねえ。何しに来たんだよ、オマエは、と言いたくなります。
正しいステップを知ってるかどうかなんてこたぁ、どうだっていいんです。
ぼくだってそんなもの、知りゃしません。
じっとなんかしてらんない。身体が、足が、勝手に動き出す。
こういう音楽を楽しむ資格があるかどうかは、そこですよ。

Orquestra SAGA "SOSIEDADE AMIGOS DA GAFIEIRA" SESC CDSS02611 (2011)
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