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ウコゥク初体験 マレウレウ [日本]

マレウレウ 渋谷WWW.JPG

オキがプロデュースしたミニ・アルバム『MAREWREW』にノックアウトをくらって、はや一年。
これは観にいかねば!と意気込んだものの、あんまり大きくない会場で聴きたかったもので、
今度で3度目となるマレウレウ祭りまで、初体験を引き延ばしてしまいました。

ちっちゃな会場を望んだのは、2002年に吉祥寺のスター・パインズ・カフェで聴いた、
今は亡き安東ウメ子さんのライヴが忘れられなかったからなんです。
あのライヴは、普通のコンサートとはちょっと異質な、スペシャルな体験でした。
アイヌの村の歌祭りに、よそ者がのぞかせていただいたとでもいった感じの体験だったんですよ。
満員となった小さなライヴ会場のすみずみまで広がる
アイヌの伝統歌のウポポは、まるで天然イオンのようでした。
声が織り成すトランシーな浮遊感に、えもいわれぬ心地よさに包まれたものです。

あの時のライヴが忘れられなかったものだから、
CDを聴いているだけでも高揚してしまう、アイヌの輪唱のウコゥクを生で聴いたら、
どれだけトリップするやらと、期待に胸を躍らせていました。
オキを中学の英語の教科書で知ったという、素晴らしい義務教育を受けた下の娘も、
「マレウレウ、観たい~♪」と連呼していたので、
20日の日曜日、渋谷のWWWへ一緒に足を運びました。

やっぱり生で聴くウコゥクは、すごい。
別世界へ連れて行かれるような、不思議な体感です。
アイヌ語の言葉の響きが重なり合って荘厳な世界を生み出すウコゥクは、脳天を直撃します。
う~ん、脳ミソの細胞が、シュワシュワと音を立てて発泡するような感じとでもいいましょうか。
MCでメンバーのマイさんが、
「聞いてると眠くなっちゃう。立ったまま寝ちゃってください」と言ってましたけど、
眠くなるどころか脳が活性化して、感覚がものすごく鋭敏になる気がしました。

そしてイヴェントの目玉、会場の観客とのウコゥク・セッションが、またすごかった。
昔、学校の音楽の授業でやらされた輪唱すら、
人に引きずられてマトモに歌えなかった記憶があるので、
1拍ずつずらして歌い継いでいく、
あんな難しいウコゥクが歌えるわけない!と思ったら、あ~ら、不思議。
拍子を取りながら歌ってみると、メロディがリズミカルなので、ちっとも難しくない。

自分の声と人の声が交わり重なりあい、やがて大きなうねりとなって、
歌の層が積み上がっていくのが、耳だけじゃなくって、全身で感じ取れるんですね。
自分の声も聞こえるんだけど、全体の大きな歌も聞こえるという不思議な感覚、
わー、これがウコゥクなんだぁ。これは体験してみないとわからない楽しさです。
ほんのさわりを教わっただけでも、これだけワクワクした気持ちにさせられるウコゥク、
マレウレウが目指す<ウポポ100万人大合唱>が実現したら、どんなにすごいんだろう。
ぜひその時は、ぼくも会場で体験したいです。

マレウレウ 『MAREWREW』 チカル・スタジオ CKR0115 (2010)
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