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ポルト・アレグレのインディゴ・ブルー マリオ・ファルソーン [ブラジル]

Mário Falcão.JPG

セルソ・フォンセカの新作?とうっかり思ってしまった、
ブラジル南部ポルト・アレグレのシンガー・ソングライター、マリオ・ファルソーン。
04年のソロ・デビュー作もインディなら、7年ぶりという本作も自主制作と、
十数年のキャリアを持ちながら、まったく日の当たらない人のようですが、
その才能はセルソ・フォンセカ以上のものを感じさせます。

繊細にしてしなやかなメロディー、デリカシーを感じさせるソングライティング、
つぶやき語りかけるような、あやうい歌いぶりは、女子ごろしなセクシーさに溢れ、
プロモーション次第で世界的人気を呼ぶこと、必至じゃないですかね。

マリオの爪弾くナイロン・ギターにメロウなエレピが彩るサウンドは実にリリカルで、
極上のAORとも呼べるジャジーな色合いが、独特の色彩感を生み出しています。
そのリッチでブルージーな味わいは、たとえるならインディゴ・ブルー。
詩的な世界を立ち上げるマリオの歌は、バンピーなリズムにもよくのり、
ブルー・アイド・ソウルぽい曲も魅力的です。

キャッチーなメロディーで聞かせるのではなく、
個性的な世界観をソングライティングに表現する、センシティヴな才能の持ち主です。
そっけないジャケットも、アルバムを聴き終えたあとでは、
マリオの音楽を的確に表現したものであることに気付かされます。

Mário Falcão "AMADOR" no label no number (2011)
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