フランス発の本格派オールド・クンビア・バンド クンビア・ヤ! [西・中央ヨーロッパ]
これはオドロキ! フランスにこんなクンビア・バンドがいたとは。
しかも4年前のリリース。なんでこれが話題とならずに、クァンティックが絶賛の嵐?
ほんと世の流行は、ぼくには理解できません。
このさいだから書いちゃいますけどね。
クァンティックの超話題盤となったコロンビアのミュージシャンとのセッション・アルバム、
昔からクンビアを聴いてきたラテン・ファンのみなさん、あんなのでホントに満足してます?
クンビアを初めて聴く若者ならいざ知らず、
ヴェテランのファンには薄味すぎて物足んないでしょ。でしょ?でしょ?
そんなぼくと同じ感想をお持ちの中高年ラテン・ファンにこそ、聴いていただきたいバンドなのです。
なんたって、あーた、シルビア・デ・グラッセが歌った“Pepe” をカヴァーしてるんですからね!!!
なんですと!と目を剥いたそこのアナタ。わかってますねえ。
シルビア・デ・グラッセの“Pepe” で反応してくれるファンなら、悶絶することウケアイです。
フランス人とコロンビア人とアルゼンチン人の男女混成メンバーが、
ルーチョ・ベルムデスやパンチョ・ガランといった、
ノスタルジックなオールド・クンビアを演奏してるんですね。
サックス2、トロンボーン2、トランペット2、クラリネットという、7人もの管楽器メンバーを擁し、
往年のコラーレロス・デ・マハグァルを思わせるサウンドを繰り広げるのだから、もうたまりまへん!
哀愁味たっぷりのクラリネットには、ハンカチ1枚じゃ足りないくらいですよ(大泣)。
フランス発の多国籍バンドということですが、
バルセロナ発のストリート感たっぷりなグローカル・バンドとは一線を画したバンドで、
もちろんノー・エレクトロニック、ノット・サイケデリックであります。
演奏は見事なまでのオーセンティックな本格派。リズムのキレも申し分ありません。
オールド・クンビアの土臭さを保ちつつ、軽妙な洗練をあわせ持っているのは、
いまどきのフランス人がやっているからこそなんでしょうね。お見事!
Cumbia Ya! "NO ME BUSQUES" Acqua AQ206 (2008)
2012-03-20 00:00
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