セネガルのビヨンセ ヴィヴィアン [西アフリカ]
ヴィヴィアンって、こんなにパワフルなシンガーだったっけ!?
ユッスー・ンドゥールの義理の妹として知られる、ヴィヴィアンの新作にのけぞりました。
2010年にリリースされていたようですが、
これほどの大力作がセネガル国外にまったく流通していないとは、もったいないですねえ。
ヴィヴィアンといえば、都会的な洗練されたサウンドにのって歌う、
ソフトな歌い口が印象的なアイドル歌手というイメージがありましたが、
いやあ、ここまでヴァーカルが力強くなるとは、意外でした。
これまでンバラの女性シンガーといえば、クンバ・ガウロが人気・実力ともトップでしたけれど、
今のヴィヴィアンにはクンバ・ガウロを凌ぐイキオイを感じさせます。
とりわけ印象的なのが、自立した女性の力強さを示す歌いっぷり。
オープニングのタイトル曲なんて、まるでビヨンセが歌いそうな曲で、
セネガルの女性たちから、熱い支持を受けそうじゃないですか。
ヴィヴィアンも「セネガルのビヨンセ」と言いたくなるオーラを放っていて、まばゆいほどです。
また、バックの演奏がハンパじゃない充実ぶりで、
タマとサバールの激しい乱れ打ちが息つかせぬすごい迫力です。
雪崩を打つようなサバールの連打など、頭がクラクラしてきますよ。
ンバラでこれほどパーカッション陣が暴れまくるのも、めったにありませんね。
ナイジェリアのフジにも劣らぬ壮絶な演奏に、血流ビュンビュン、心臓バクバクもの。
そして、そんなパーカッション・アンサンブルのヘヴィーな演奏に、
ヴィヴィアンの歌いっぷりがぜんぜん負けてないんだから、すごいです。
かつてのキュートな歌い口も残っているとはいえ、
背筋が伸びるような生一本な歌いぶりが胸をすく、ヴィヴィアンの最高傑作です。
Viviane "WUY YAAYOOY" no label no number (2010)
2012-06-10 00:00
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