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つつましいハルク歌い ネスリン・ウルス [西アジア]

Nesrin Ulusu  LEYLI LEYLI.JPG

トルコのハルク歌手ネスリン・ウルスのアルバム。
新作かなと思って手を伸ばしたら、06年の旧作でした。
全編生音中心、弦アンサンブルにネイやズルナなどの管楽器が
彩りを添えた音づくりとなっています。
よく聴けばドラムスとベースも加わっているんですけど、
ほとんど目立たず、サポート役に徹しているところが好感大。

74年ドイツ生まれのネスリンは音楽一家に育ち、幼い頃からトルコ民謡に親しんでいた人とのこと。
こぶしを多用しないやわらかな歌唱が、この人の良さですね。
ぐりんぐりんのこぶし使いが苦手という人には、ぴったりじゃないでしょうか。
柔らかな女性コーラスとともに歌う、ふんわりとしたさりげないこぶし使いに、心がなごみます。

このアルバムは全体に明るい曲調が多く、そこも彼女の持ち味によく合っていますね。
通奏低音のように静かに流れるシンセと、華麗なプレイを聞かせるサズをバックに歌った曲など、
ほかの歌手なら居住まいを正されるような緊張感が生まれそうなところ、
ネスリンが歌うと堅苦しさがなく、とても親しみやすくっていいんですよね。

アップ・テンポのダンス・チューンも織り交ぜたハルクらしい民謡アルバムながら、
泥臭さを感じさせず、すっきり聞かせた一枚。
つつましさと女らしい柔らかさにあふれた歌ものアルバムとして、
広く女性ヴォーカル・ファンにもアピールしそうです。

Nesrin Ulusu "LEYLI LEYLI" Ulusu Müzik no number (2006)
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