SSブログ

祝!コンチネンタル全録音CD化 エリゼッチ・カルドーゾ [ブラジル]

Elizete Cardoso  Cancoes A Meia Luz.JPG

サンバ・カンソーンの名歌手エリゼッチ・カルドーゾが51年にレコード・デビューしたあと、
54年にコンチネンタルへ移籍して録音した全14曲を
コンプリートに収めた復刻CDがお目見えしました。
エリゼッチにとって記念すべき初レコードとなった10インチ盤の8曲に、
SP3枚の6曲をボーナス・トラックとして編集したもので、またもジスコベルタスさんのお仕事。

コンチネンタル録音を編集したCD化はこれが初めてではありませんが、コンプリートはこれが初。
前回01年にリリースされた不完全リイシューCDに
不満プンプンだったファンも、これはニッコリでしょう。
なんせ前回のCDは、10インチ盤の曲とSP録音の曲がアトランダムに並べられたうえ、
SP録音1曲がなぜか未収録で、そのかわりコンチネンタル以前のトダメリカに録音された
“Canção De Amor” が収録されているという、わけのわからない編集となっていましたからね。

今回は表紙に10インチ盤のジャケットを採用したのも嬉しく、
オリジナル盤と比べてややブルーがくすんだ色調になっているものの、
やっぱり優雅なサンバ・カンソーンには、この50年代らしいデザインがよく似合います。
音質は前回CDと大して変わっておらず、ライス盤『サンバ歌謡の女王』に収録された
コンチネンタル録音の音質に及ばないのが残念なところ。

ところで、エリゼッチが生前インタビューでも答えていたとおり、
エリゼッチの初レコードは、このコンチネンタルの10インチ盤だったようです。
コンチネンタル以前に録音していたトダメリカのSP音源をまとめた
10インチ盤“CANÇÃO DE AMOR” が存在するので、
録音時期からすると、こちらが初レコードなのではと思ったのですが、
きっとこれは後になってから出たレコードなんでしょうね。

さて、注目は前回のCDで未収録の“Amanhã Será Tarde” ですけれど、
やはりカーニバルのサンバでした。
「やはり」というのは、B面の“Não Tenho Lar” がカーニバルのサンバだったので、
A面の“Amanhã Será Tarde” もひょっとしたらと思っていたのです。
この当時、サンバ・カンソーン歌手がカーニバルのサンバを録音するのは稀で、
十代のドリス・モンテイロが53年に録音した“Em Mangueira” と並ぶ珍品といえそう。
しっとりとしたサンバ・カンソーンのあとで、にぎやかなバツカーダにトランペットも高らかに鳴る
カーニバルのサンバ2曲で締めくくった曲順に拍手喝采です。

参考アーカイヴ http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22

Elizete Cardoso "CANÇÕES À MEIA-LUZ" Discobertas/Warner Music 5053105229222
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。