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バラッド・シンギングに向き合う ジーニー・ロバートソン

Jeannie Robertson.JPG

居住まいを正して聴く歌があります。
ぼくにとっては、ジーニーおばさんのスコットランド民謡がまさにそれ。
何かをしながら聴くなんてことは、金輪際できない。
気持ちを整えて、正面から向き合わないと、
ジーニーおばさんの大気を震わすような歌と向き合うことはできません。

全8曲、無伴奏歌。どれも長大なバラッドで、
スコットランドの大地の奥底から発せられているような響きが、そこにはあります。
アタマをからっぽにして気持ちを切り替えたい時や、何かを決断をしようとする時、
そんな時、ジーニーおばさんのアルバムに手が伸びます。

スコットランド北東部アバディーンで、トラヴェラーの家系に生まれた
ジーニー・ロバートソンが、59年に残したアルバム。
愛聴盤というのとはちょっと違う気がしますけど、
ぼくの人生にはなくてはならない、大切なアルバムです。

聴く者を金縛りにしてしまうこういう歌を残してきたのが、
トラヴェラーという漂泊民の流れをくむ人々であったことは、素直に納得できます。
主流文化の中で、正統的に継承された歌であれば、
もっと<ご立派な歌>になっていたに違いなく、
そういう歌に魂を揺さぶるような力があるはずがないからです。

英国諸島が生んだ20世紀最高の歌手とまで呼ばれたジーニーおばさん。
きっぱりとしたその歌いぶりに、民謡が持つすさまじいまでの底力をみる思いがします。

Jeannie Robertson "THE GREAT SCOTS TRADITIONAL BALLAD SINGER" Ossian Publications OSSCD92 (1959)
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