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宮古・ミーツ・おっちゃんのリズム ブルー・アジア

Blue Asia  Radio Myark.JPG

おお! おっちゃんのリズム([コピーライト]細野晴臣)だ!
セカンド・ラインがちょいとヨれて訛ったようなリズム。ハネるようでハネない微妙なグルーヴ。
70年代半ばに久保田麻琴や細野晴臣が開発したジャパニーズ・セカンド・ライン、
懐かしのチャンキー・リズムが飛び出てきたのには、思わず頬が緩んでしまいました。

ゴジラのジャケットが懐かしい久保田麻琴の『サンセット・ギャング』を想わせるサウンドは、
久保田麻琴を中心とする多国籍プロデューサー・チーム、ブルー・アジアの新作。
宮古の古謡や神歌の古い音源に、新たなプロダクションを施した作品です。
アンビエント色の強いこれまでのブルー・アジアの作品には共感できなかったぼくも、
アメリカ南部のフィーリングにあふれた、泥臭くも肉体感いっぱいのスワンプ・サウンドが
飛び出してきた新作には、快哉を叫びたくなってしまいました。

ここまでくれば、もはやリミックス作品とはいえませんね。
宮古の音楽に惚れ込み、宮古に通いつめて
その音楽に向き合ってきた者だからこそ作り上げられた、立派な共演作品です。
ともするとこの種のリミックス作業は、辺境の地の民俗を単なる音の素材として、
中央の人間が好き勝手に料理するような、野蛮な振る舞いに堕することがありますけれど、
その音楽の良き理解者が腕を振るえば、これほど素晴らしい共同作品になるという証明ですね。

宮古の男たちや女たちの歌に、うっすらとしたコード感を施し、
スワンプの香りも高いサザン・ロックに仕上げるなんて、
言葉にするとそれこそ無茶ぶりに聞こえますけど、
「貢織布納めぬ綾語」の仕上がりなんて、最初からそういう曲だったとしか思えないほど
しっくりと馴染んでいるのだから、びっくりです。

成功のカギは、音源を切り刻んだり、打ち込みで作ったビートにのせるようなことをせず、
宮古の音楽が持つビートを生かして、<おっちゃんのリズム>にのせたことですね。
それによって宮古の歌の生命力を、オリジナル録音以上に引き出すことに成功しています。
逆に、イスラエル人リミキサーやウクライナ人DJに任せたトラックは、
ダビーなダブ処理といった手練れなリミックス作業に愛が感じられず、ちょっと反感。
音楽への共感や理解のない人間が扱った感がもろに出ていて、ハナにつきました。
この3曲を除けば、最高にファンキーなミャーク(宮古)を堪能できる快作ですよ。

ブルー・アジア 「ラジオ・ミャーク」 ヴィヴィッド・サウンド VSCD9724 (2013)
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