清冽なホイッスル ブライアン・ヒューズ [ブリテン諸島]
達人ですねえ。
よくもまあこの単純素朴な笛を、ここまで吹きこなすもんです。
アイルランドのホイッスル吹き、ブライアン・ヒューズのプレイを聴くたび、
その流麗なフレージングには舌を巻きます。
97年のデビュー作“WHISTLE STOP” 以来、ひさしぶりに聴く新作なんですけど、
どうやらその間にもう1枚出ていたみたいですね。気付かなかったな。
デビュー作でスピード感いっぱいのソロにノックアウトされたものですけれど、
今作でもジグやホーンパイプを卓抜した技で吹きまくっていて、圧倒されます。
こんなに吹けたら、さぞ気持ちいいだろうなあ。
ホイッスルは胸のポケットにも入る手軽さで簡単に持ち運びができるので、
ちょいと散歩がてら近くの公園まで出かけていって、
ひょいとホイッスルを取り出し、こんな風に吹いてみたら、
そこらへんにいる子供たちが、くるくる踊りだしたりして。
そんなことをつい夢想してしまうブライアンのホイッスルは、
速いジグやリールでのプレイがなんといっても聴きもの。
メアリー・バーギンやノーリーン・オサリヴァンのホイッスルのような美しさや、
ほのぼのとした味わいとは違った個性の、清冽と呼びたいホイッスルが楽しめます。
Brian Hughes "THE BEAT OF THE BREATH" Cló lar-Chonnacht CICD192 (2013)
2013-07-13 00:00
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