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居酒屋のサンバ ペドロン [ブラジル]

Pedrão  SAMBA DE BOTEQUIM.JPG   Pedrão  SAMBA DE BOTEQUIM VOL.2.JPG

いかにも下町のサンバらしい雰囲気満点なジャケットに惹かれて買った、
ペドロンことペドロ・アビブの前作。
『居酒屋のサンバ』というタイトルどおり、
仲間うちで酒を酌み交わしながらサンバに興じる飾り気なさで、
なんとも気持ちのいいアルバムに仕上がっていました。

その第2弾としてリリースされた新作も前作同様の路線で、
メジャーからリリースされるゴージャスなプロデュース作品からは味わえない、
インディならではの庶民的な味わいがたまりません。
サンバ愛のファンなら、聴き逃しちゃダメ!なアルバムです。

ペドロンはサルバドール出身のサンビスタで、グルーポ・ボテキンのギタリスト。
グルーポ・ボテキンは06年にサルバドールでバイーア出身者たちによって結成されたグループです。
ラパ新世代やサンパウロ新世代たちとはひと味違う、コクのあるバイーアのサンバを聞かせます。

アルバム・タイトルやグループ名の「ボテキン」と聞けば、サンバ・ファンなら、
ノエール・ローザの“Conversa De Botequim (居酒屋の会話)”が思い浮かびますよね。
ペドロンのサンバには、ノエール・ローザに始まり、モレイラ・ダ・シルヴァ、
ジョアン・ノゲイラへと連なる、下町サンバ独特のペーソスがあります。
洒脱にしてスムーズな歌いぶりにサンバの粋があふれていて、グッときちゃいますよ。
全曲ペドロンが作曲に関わっていますが、歌うのはペドロンばかりでなく、
多くの仲間たちにも歌わせていて、それがまた居酒屋の気さくな雰囲気を醸し出しています。

ギター、7弦ギター、カヴァキーニョのリズミカルなビートにのせて、
トロンボーン、クラリネット、フルートなども味のあるオブリガードを聞かせていて、
特にトロンボーンがいい味を出していて、泣かせます。
バイーアならではの、ビリンバウを加えたサンバもあり。
新作ではピアノやハーモニカもフィーチャーするなど、さらに工夫を凝らしたサウンドとなっていて、
バイーアのヴェテラン・サンビスタ、ネルソン・ルフィーノがゲストで歌う曲などのお楽しみもあり、
サンバ・ファンの耳を捕らえて放しません。

Pedrão "SAMBA DE BOTEQUIM" no label MMCD0018 (2009)
Pedrão "SAMBA DE BOTEQUIM VOL.2" no label AZM000199 (2013)
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