性愛の説教師 ロナルド・アイズレー [北アメリカ]
あいかわらずの性愛命なオヤジであります。
アルバムのキモとなる曲のタイトルが、“Bed Time” ですもん。
泣く子も黙るR&B界の大御所ロナルド・アイズレーのソロ第2作。
3年間服役し出所してのソロ第1作は、
“MR. I” というタイトルと、ジャケ写のキメキメなオレ様ポーズに
オソレをなしてスルーしてしまいましたが、今作には完敗であります。
なんでもロナルドは服役中も王様状態だったらしく、
受刑者全員がロナルドのいいなりだったそう。
別格扱いの待遇ぶりにご満悦だったようで、
出所して寂しいなんて言ってんだから、いやはや。
そんなマフィアのドンさながらのロナルド、やっぱ歌の包容力が違う。
男の弱さを正直に吐露しながら、どんなにガードの固い女のフトコロにも、
あっという間に滑り込むテクニック。
ピロー・トークも年季が入ってます。いや、音楽の話ですよ。
今作は、マイ・フェバリット・シンガーのケムも1曲ゲスト参加。
カメレオンのように声音を変えるケムと、
ロナルドの繊細な声色の作りこみが織り成す官能に、背中がゾクゾクしっぱなし。
ファルセットと地声を行ったり来たりしながら、性愛を説教する歌いぶりに、
降参するほかありません。
エレキ・ギターをフィーチャーして、ひさしぶりにアイズレー時代を思わせる曲もあり、
ロナルド、72歳にしてキャリア最高の充実ぶりです。
Ronald Isley "THIS SONG IS FOR YOU" eOne EOMCD2463 (2013)
2013-09-01 00:00
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