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ハーモニカ・ショーロ ヴィトール・ロペス [ブラジル]

Vitor Lopes  Lua  LUA108.jpg   Vitor Lopes  Lua  LUA390.jpg

ブラジルにはハーモニカの名手が大勢いますね。
ジャズ・サンバの名曲を数多く書いたマウリシオ・エイニョルンについては、以前書きましたけれど、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2010-04-04
今回はハーモニカでショーロを吹く、サンパウロのヴィトール・ロペスについてのお話。
7弦ギター、バンドリン、カヴァキーニョ、パンデイロのショランド・アス・ピタンガスを率いた
06年のデビュー作では、パウリスタらしいキレのあるショーロを楽しませてくれました。

レパートリーは、ピシンギーニャやナザレーなどショーロの大スタンダード・ナンバーから、
ジャコー・ド・バンドリンやアベル・フェレイラの曲、さらに自作やメンバーの曲など。
おやと思わせるのが“A Mulher Do Polvo” で、
なんとショーロクラブの沢田穣治作曲の「蛸の女」ですよ。
どこでこの曲を知ったんでしょ。

ただでさえ音数の多いショーロの難曲をハーモニカで吹くのは、
とてつもないテクニックが必要なわけですけれど、
ヴィトールはいとも鮮やかに、さらりと吹いてしまうのだから、舌を巻きます。
こんなふうにハーモニカを吹けたら、さぞ気持ちいいでしょうねえ。
7弦ギターのルイジーニョ、バンドリンのミルトン・モリというサンパウロのヴェテランたちも、
随所できらっと光るプレイを披露していて、ずいぶん愛聴したものです。

あれから7年、待望の2作目がリリースされました。
今作も新旧レパートリーにメンバーの曲などを織り交ぜ、
フレッシュなハーモニカ・ショーロを繰り広げています。
ギタリストだけが交替していますがほかは同じメンバーで、
今作でも変わらずカジュアルなショーロとなっていますね。
聴きどころは、ヴィトールの完全ソロで演奏したナザレーの“Odeon” かな。
今作も長く愛聴できそうな、ショーロらしいショーロ・アルバムです。

Vitor Lopes & Chorando As Pitangas "VITOR LOPES & CHORANDO AS PITANGAS" Lua LUA108 (2006)
Vitor Lopes E Chorando As Pitangas "UM PASSEIO NA BENEDITO CALIXTO" Lua LUA390 (2013)
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