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静謐なルーククルン チャリン・ナントナーコン [東南アジア]

Charin Nuntanakorn  SORN RUK RUK SORN CTR113.jpgCharin Nuntanakorn  YOUNG KOY CTR204.jpgCharin Nuntanakorn  RUAN PAE ARC176.jpg
Charin Nuntanakorn  PRA JAO ROO TEE LUNG CTR227.jpgCharin Nuntanakorn  LA TEE KWARM RUK CTR231.jpgCharin Nuntanakorn  LONG KOI TAE NGAO CTR541.jpg

ルーククルンで最高の女性歌手がサワリー・パカパーンなら、
男性歌手でぼくが一番好きなのは、チャリン・ナントナーコン。
ソフトな歌い口と繊細な節回しで歌う人で、ルーククルンの典型的なサウンドにのって、
ゆったりとした夜のしじまを流れるようなタイ歌謡を味あわせてくれます。

歌うのはスロー・ナンバーばかり。
抒情的な歌がセンチメンタルな響きを伴わず、ベタつかないところが良いんです。
感情の揺れがない、シンとした静かな佇まいがこの人の個性ですね。
ラテン的なニュアンスのあるラウンジーな歌もたまに歌いますけど、
どこまでも清らかな流行歌といった佇まいを崩さず、
ハイ・ソサエティやインテリに好まれた、クールなルーククルンを聞かせます。

どのアルバムも音数の少ないゆったりとした伴奏で、
変わりばえがないといえばそれまでなんですが、
それでも飽きずに聞かせるのは、アコーディオンとピアノが絡むアンサンブルや、
ラナート(木琴)をフィーチャーした曲など、アレンジに工夫が凝らされているからですね。
そして何よりの魅力は、チャリンの声の良さと丁寧な歌唱でしょう。
チャリンのひと呼吸も乱さない歌いぶりは、聴く者の耳をひきつけて離しません。

ところで、チャリンの歌がとても静かに聞こえるのは、伴奏にビート感が乏しいからともいえます。
二拍子や四拍子のリズムにアクセントがなく、平坦な拍を打つので、起伏がまったくないんですね。
フツーそんな音楽じゃ、退屈してしまうところなんですけど、
ルーククルンは、それが抒情を生む最大の効果となっています。

この静謐な伴奏で飽きさせず聞かせるには、歌手の技量が問われます。
たとえばこれがステープ・ウォンカムヘーンだと、左から右に流れすぎてしまうんですけれど、
チャリンだとまったくそういうことがありません。
ステープ・ウォンカムヘーンもルーククルンを代表する男性歌手で、
温かみのある歌い口が持ち味のうまい歌手なんですが、
クールなチャリンの魅力には及ばない、とぼくは思ってます。

Charin Nuntanakorn "SORN RUK RUK SORN" Mae Mai Pleng Thai CTR113
Charin Nuntanakorn "YOUNG KOY" Mae Mai Pleng Thai CTR204
Charin Nuntanakorn "RUAN PAE" Mae Mai Pleng Thai ARC176
Charin Nuntanakorn "PRA JAO ROO TEE LUNG" Mae Mai Pleng Thai CTR227
Charin Nuntanakorn "LA TEE KWARM RUK" Mae Mai Pleng Thai CTR231
Charin Nuntanakorn "LONG KOI TAE NGAO" Mae Mai Pleng Thai CTR541
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