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カッコいいクロンチョン ウビエット

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うわぁ、探してたんだあ、これ。
どうしても手に入らなくてもう諦めていた、
インドネシアで07年にリリースされたクロンチョン・アルバム。
オフィス・サンビーニャさん、よくぞ輸入してくれました。ありがとうございます。

クロンチョンのアルバムといっても、これはグマ・ナダ・プルティウィがリリースする
オーセンティックなタイプではなく、とてつもない意欲作。いや、衝撃作です。
クラシック、ジャズ、タンゴ、現代音楽の影響を受けた音楽家たちの手によって
伝統的なクロンチョンを現代化させた作品で、本来のクロンチョンの味わいを損なうことなく、
これほど高度にアーティスティックな作品に仕上げたのは、これが初めてでしょう。

ポルトガル由来の文化混淆音楽であるクロンチョンは、生来の雑食性ゆえ、
さまざまな音楽要素を取り入れられる素地があるとはいえ、
単なるロック化だとかジャズ化といった、誰もが思いつきそうなフュージョン(融合)とは
レヴェルの違う内容となっているのが、本作のスゴいところ。

クロンチョンの原曲の雰囲気は残しつつ、曲の途中に斬新なコード進行のパートを挿入したり、
前衛的ともいえる不協和音を繰り出して、あらぬ方向へと音を飛ばしてみたりで、ハラハラドキドキ。
メロディとハーモニーを大胆に崩してみせるかと思えば、直後には何事もなかったように、
クロンチョンおなじみのメロディで安定へと収束させるというスリリングさは、
フリー・ジャズにも近い快感をもたらします。

現代音楽的なテクスチュアと、クロンチョンの素朴なポップ感覚が
これほど見事に同居しているのも驚嘆するほかなく、
これがもっとアブストラクトな音響に傾いていたら、
きっと背を向けていたと思うんですよねえ。

挑戦的ともいえるコード進行や複雑なリズムを多用しつつ、
昔と変わらぬクロンチョンの愛らしいメロディをハツラツと演奏し、
ユビットによって情感深く歌われるところは、
この音楽がクロンチョンの伝統にしっかりと根ざしていることを示しています。

この斬新なサウンドのキー・パーソンとなっているのは、
ともにアコーディオン奏者でアレンジャーの、ディアン・HPとリザ・アルシャドの二人。
2台のアコーディオンにサックスという、クロンチョンには珍しい楽器をフィーチャーしながら、
あくまでもアクースティックな音感にこだわったサウンドで、
伝統クロンチョン・ファンを魅了するだけでなく、
クロンチョンなど聞いたことのない音楽ファンにも、
「かっけー!」と感嘆させることウケアイのアルバムです。

Ubiet "KRONCONG TENGGARA" Ragadi Music no number (2007)
コメント(2) 

コメント 2

レコオヤジ

bunboni さんも探していたのですね。オイラも発売当初からさがしていたのですが、見つけることが出来ませんでした。今回も、まだ未入手です。どうしてこういうCDが出回らないのか、不思議な国です。インドネシアは。

by レコオヤジ (2014-03-17 20:22) 

bunboni

そうなんですよ。全然見つからなくって。もう完全に諦めきっていたので、サンビーニャがインポートしてくれたのは嬉しかったですねえ。新宿・渋谷のタワーにそれぞれ10枚弱卸されてありましたよ。

インドネシアじゃないけど、諦め物件では、ブルネイのガンブース嬢もなんとかならないかなあ。
by bunboni (2014-03-17 20:53) 

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