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ヴェトナムの赤いポップス ウェン・チャン

Uyen Trang  O HAI DAU NOI NHO.jpg

奇しくもレー・マンの新作と同じ曲“Ở HAI ĐẦU NỖI NHỚ” をタイトルにしたウェン・チャンの新作。
24年中部ダナン生まれのヴェトナムの名作曲家、ファン・フィン・デューの曲です。

いつもドレス姿だったウェン・チャンには珍しく、今作ではアオザイを着ていますけど、
金髪というのが、ちょっとねえ。もともとケバいルックスの人ではあったんですが。
ちょうどヒエン・トゥックの新作ジャケットが、
清純女子高生ふうコスプレでオヤジファンを萌えさせていたように、
純白のアオザイにはやっぱ黒髪でなきゃねえ。これじゃまるでヤンキーじゃん。

とまあ、ジャケットがなんだかなあのウェン・チャン(本名ダオ・グエン・フェン・チャン)は、
ヴェトナム南部のドンナイ省ビエンホア出身の中堅どころのポップス・シンガー。
抒情的な情歌ばかりでなく、ニャック・カック・マンと呼ばれる革命歌も得意とする人です。
持前のソプラノ・ヴォイスでしなやかに歌い、語尾を繊細にヴィブラートさせる一方、
大きく悠然と歌ってみせるなど表現の幅も広く、高い歌唱力を聞かせます。
ケバいルックスとはまるで別人のような、女ごころ溢れる歌い出しのひそやかさが美しく、
若いレー・マンもこういう力の抜き方ができるようになると、もっと良くなると思うんですけどね。

本作では、しっとりとした情歌に、ダン・チャン(箏)やティウ(笛)をフィーチャーした
ザンカーのほか、俗に「赤い歌」と呼ばれるニャック・カック・マンも歌っています。
明るく朗らかな曲調の春を喜ぶ革命歌“Xuân Chiến Khu” はポップなメロディの曲で、
情歌やザンカーの合間にこういう曲が挟まれるのも、悪くありません。

ほかにも、7曲目の“Bóng Cây Kơnia” が沖縄音階なのにびっくり。
これもタイトル曲同様ファン・フィン・デューの曲で、71年の作品だそうです。
ウチナーグチの歌詞を付けたら、オキナワン・ポップに早変わりしそう。
バラエティ豊かなレパートリーが楽しいアルバムです。

Uyên Trang "Ở HAI ĐẦU NỖI NHỚ" Dihavina no number (2013)
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