非グリオのアマチュアリズム レ・エスポワール・ド・コロンティ [西アフリカ]
う~ん、サウンドのすがすがしさは変わりませんねえ。
ギネアのレ・エスポワール・ド・コロンティの新作です。
彼らのインターナショナル・デビュー作となった09年の前作“TINKHINYI” では、
アクースティックな音作りの伝統サウンドのフレッシュさに、目を見開かされたものでした。
今回はフランスのリヨンでレコーディングが行われていて、
ゲストにサックス、トランペット、トロンボーンなども加え、前回よりポップに仕上げています。
ルンバ・フラメンカみたいな曲までやっているのには、ちょっとびっくり。
とはいっても、彼らの最大の魅力であるアマチュアぽい表情は変わっていません。
レ・エスポワール・ド・コロンティは、ギネアの首都コナクリのスラム、
コロンティの若者たちを中心に結成されたグループです。
個性の異なる3人のリード・ヴォーカリストが、コラ、バラフォン、ギターにパーカッションという
アクースティックな楽器編成をバックに歌うんですが、
こういうサウンドで思い浮かぶのは、普通グリオの音楽だと思いますけど、
彼らはグリオ出身者じゃないんですね。
歌と演奏に自由な伸びやかさがあるのは、そこに理由があるからで、
良い意味でアマチュアリズムを発揮したグループだと思います。
ぼくが彼らを最初に聴いたのは、インターナショナル・デビュー前のギネア盤だったんですけど、
そこでもストリート感覚あふれる伝統サウンドが、すごく魅力的でした。
今後も活動の幅を広げつつ、プロっぽくなることなく、
アマチュアらしい音楽性を大切に、活動してもらいたいものです。
Les Espoirs De Coronthie "FOUGOU FOUGOU" Chapter Two/Wagram Music 3280942 (2013)
Les Espoirs De Coronthie "TINKHINYI" Wountanara WOUNTA3105 (2009)
Les Espoirs De Coronthie "WOKHÖYIKHI" D.S. Vibrations no number (2005)
2014-06-06 00:00
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