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熱風舞うサヘルを想って イムザード、トゥーマスト・テネレ [中東・マグレブ]

Imzad  ED’DOUNIA.jpg

太陽がギラギラ照りつける真夏には、サヘルの音楽が似合います。
アルジェリア南部、タマンラセットを拠点とするトゥアレグ人バンド、イムザードは、
昨年デビュー作を愛聴しましたが、新作も充実していますねえ。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2013-08-30
届いたばかりのイムザードの新作を聴いていると、
どうしたって砂漠の気候を連想させられます。

冒頭、スライド・ギターの幻惑的な響きが印象的なインスト・ナンバーで、
サヘルの熱風が舞う砂漠へと誘われ、
2曲めから展開するデザート・ブルースのやるせない歌いぶりに、ぎゅっと胸をつかまれます。
ファンクやレゲエを巧みに取り入れたコンテンポラリー・センスを発揮しつつ、
哀切や愛惜がこぼれんばかりに溢れ出す彼らの歌は、実にディープです。
2作目にしてはや、風格というかゆとりさえ感じさせるイムザードは、
タミクレストと肩を並べる実力バンドといえますね。

Toumast N'Ténéré  TOUMAST N'TÉNÉRÉ.jpg

そのイムザードがプロデュースした新人バンド、
トゥーマスト・テネレのデビュー作もあわせて届きました。
トゥーマストといっても、フランスで活動するニジェール出身のグループとは無関係。
トゥーマストの名が付いたバンドはほかにもいくつかありますが、
トゥーマスト・テネレは10代のようにも見える若々しい8人組。

イムザードよりリズムが軽やかで、サウンドのコンテンポラリー・センスはイムザード譲り。
さすがにイムザードのようなディープさはないものの、
少年の面影を残したメンバーの顔立ちに似合わぬ老成した歌い口に、驚かされます。
伸びシロがいっぱいのこれからが楽しみなバンドで、イムザード同様、要注目です。

Imzad "ED’DOUNIA" Padidou Music CD415 (2013)
Toumast N'Ténéré "TOUMAST N'TÉNÉRÉ" Padidou Music CD613 (2013)
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