SSブログ

60年代のジャクソン・ド・パンデイロ [ブラジル]

Jackson Do Pandeiro  O CABRA DA PASTE.jpg   Jackson Do Pandeiro  A BRAZA DO NORTE.jpg
Jackson Do Pandeiro  É SUCESSO.jpg   Jackson Do Pandeiro  MAIS UM POUQUINHO.jpg

人の財布をカラッポにさせる、ブラジルの恐ろしいリイシュー専門レーベル、ジスコベルタス。
ここ最近はスルーできるボックスが続いていたんですけど、
ジャクソン・ド・パンデイロはさすがにスルーできず。

ジャクソン・ド・パンデイロの初期のLPでは、
デビューLPと思われる55年の10インチ盤を持っていますけれど、
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2011-07-10
今回ジスコベルタスが復刻したのは、66年から68年にかけて出た3作と、
同時期のEP曲から編集した計4枚のボックスです。

見たことのないジャケットばかりで、思わずため息がもれましたけど、
66年の“O CABRA DA PASTE” は、ジャカランダの木の前でジャクソンが写っている
ジャケットで知られているのと同じレコード。あれは再発盤だったんですね。
67年と68年の2枚は、カンタガロというコンチネンタル系列の北東部音楽専門レーベルから
出たもののようです。

聴いてみて意外だったのは、北東部音楽一色ではなく、ガフィエイラ風のホーン・セクションが
フィーチャーされたサンバやバランソをたくさん歌っていること。
得意のバイオーンやフォローばかりでなく、
当時の流行にも敏感に、バランソまで歌いこなしていたことがわかります。
EP曲を収録した編集盤なんて、ほとんどがサンバだもんねえ。
なるほどこういうところが、ブラジル全国区で成功した秘訣だったんだろうなあ。

ジャクソン・ド・パンデイロがもっとも得意とした即興のココは1曲も歌っておらず、
ステージとレコードとでは、レパートリーを使い分けていたことがわかります。
レコードはメロディアスな楽曲揃いで、捨て曲なし。
演奏もきちんとアレンジされ、ドラムスや男女コーラスも加えたオーケストレーションによる、
ポップなアルバムに仕上がっています。

そのなかで68年の“É SUCESSO” は、
アコーディオンと打楽器中心の少人数編成をバックに歌っていて、
オーセンティックなフォロー・サウンドが楽しめるアルバムとなっています。
こういう演奏でこそ本領が発揮できるというか、
即興を得意としたジャクソンの芸人気質な歌い口がたっぷりと味わえますよ。

Jackson Do Pandeiro "O CABRA DA PASTE" Discobertas DB340 (1966)
Jackson Do Pandeiro "A BRAZA DO NORTE" Discobertas DB341 (1967)
Jackson Do Pandeiro "É SUCESSO" Discobertas DB349 (1968)
Jackson Do Pandeiro "MAIS UM POUQUINHO" Discobertas DB342
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。