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日本人が現地録音したミャンマーの伝統音楽アルバム [東南アジア]

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セイン・ボ・ティンに続いて、今回もまたミャンマーの伝統音楽なんですが、
なんとこれは、日本人がヤンゴンでレコーディングしてきたというアルバム。
サイン・ワイン楽団の演奏やパッ・ワインのソロ演奏、18・19世紀の古典歌謡から仏教歌謡、
民間信仰の音楽など、さまざまなミャンマーの伝統音楽を収めたアルバムです。
いずれも一級品といえる演奏がずらり並んでいて、
トップ・クラスのミュージシャンたちを揃えたことがわかります。

なんでも、日本からトランク7個分の機材をヤンゴン郊外の小屋に運び込み、
13年の4月から5月にかけて40日間、毎日レコーディングを重ねたとのこと。
地元の11の伝統音楽のグループが集まって100曲が録音され、
そのなかから厳選された12曲が、本CDに収められたわけですね。
このレコーディングの様子は、ドキュメンタリー映画としても撮影されていて、
この冬公開される予定とのこと。そちらも楽しみですね。

さらに本CDの価値を高めているのが、
ミャンマー伝統音楽の研究者である大阪大学大学院の准教授、
井上さゆりさんの解説が付いているところ。
収録された12曲各曲のジャンルや作曲年代、曲解説が
ごく簡単とはいえ載せられていて、これはありがたい限りです。

なんせミャンマーの伝統音楽については、情報が乏しいなんてもんじゃなく、
ぼくも長年よくわからないまま、手探り状態で聴いてきたので、
少しの解説があるだけでも、大助かりです。

井上さゆり先生の著書も参考にしてきましたが、先生の本はちょっと専門的すぎて、
もう少し概論的な内容を読みたいというのが、本音のところ。
その意味では本CDも、曲解説の前に、
ミャンマーの伝統音楽や古典歌謡についての概説を書いてほしかったなあ。

ともあれ、ミャンマー伝統音楽の素晴らしさを堪能できる本作は、
初めてミャンマー音楽を聴く人にもうってつけのアルバムといえます。
奇しくもいま、Min-On主催の公演「ミャンマー平和の光彩」で、
ミャンマーの伝統音楽家たちが全国ツアーをしている最中で、
今週末の18・19日には、増上寺でミャンマー祭り2014も開催されるということで、
なんだかミャンマーづいている今日この頃です。

「BEAUTY OF TRADITION ミャンマーの伝統音楽、その深淵への旅」 エアプレーン AP1056
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