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アパラチアン・フォークの新星 サラ・ウッド [北アメリカ]

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アパラチアの伝統が今もしっかりと息づくことを証明したアルバムが届きました。
イースタン・ケンタッキー出身の女性シンガー、サラ・ウッドのデビュー作です。

四つ折りのカードボード・ケースのジャケットには、
大昔の写真のような古色蒼然とした写真が並んでいて、重厚な印象を残しますが、
主役サラの歌声はとても若々しく、フレッシュそのもの。
アパラチアの古謡を歌う伝統的な歌い手らしく、
歌に余計な表情をつけないストレイトな歌いぶりで、やわらかくこぶしを回しながら歌っています。

バンジョーを爪弾きながらシンギングする曲も魅力的ですけれど、
ぼくが気に入ったのは、無伴奏歌の3曲。
やっぱりバラッド唄いとしての真価は、無伴奏の物語歌をしっかりと歌えるかどうかですよね。
伴奏はフィドル、マンドリン、ハーモニー・ヴォーカルのみというシンプルさで、
アパラチアに伝わるダンス・チューンのインスト演奏も収録されています。

渋く素朴なレパートリーにもかかわらず、アルバムの印象は意外にカラフル。
デビュー作というフレッシュさと、サラの若々しさに加え、
バラッドにダンス・チューンなどを織り交ぜて歌う、
アパラチアン・フォークの豊かな世界が広がっているからですね。

Sarah Wood "ONE MAY MORNING" no label no number (2014)
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