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カンボジアのお正月 [東南アジア]

HAPPY KHMER NEW YEAR 2014  RHM.jpg   HAPPY KHMER NEW YEAR 2014  Town.jpg

毎年カンボジアへ旅行に出かけるリピーターさんが、
プノンペンでお約束のように、ごっそりとCDを買付けてきてくれましたよ。
おかげさまで、ごひいきのヴェテラン女性歌手ハム・スィーウォンの
未入手の伝統系CDなどをたっぷりとおすそ分けいただき、カンゲキしきりなんですけど、
今年最大の目玉は、お正月アルバムの2アイテムでした。

どちらも“HAPPY KHMER NEW YEAR 2014” と題されていて、
「え、2015じゃないの?」と慌て者の日本人は聞き返しちゃうところですけれど、
「クメール・ニュー・イヤー」とあるとおり、クメール正月のお祝い盤なのでした。
カンボジアには、1月のインターナショナル・ニューイヤー、2月の中国暦の旧正月、
4月のクメール正月と、3回も正月があるんですね。

カンボジア人がいっちばん盛り上がるのは、なんといっても4月のクメール正月なんだそう。
クメール正月の夜には、お寺がダンス・クラブに様変わりするのだとか。
ロアム・ヴォンのような伝統ダンスはもちろんのこと、
最近ではK-POPの江南スタイルで大盛り上がりするのだそうで、
う~ん、一度この時期に行ってみたいものですねえ。

というわけで、そんな大盛り上がりのクメール正月の雰囲気がうかがえるこの2作。
おなじみRHM(ラズメイ・ハング・メアス)盤の方は、
芸人臭たっぷりのコミカルなプリアップ・ソヴァットをメインに、
アゲアゲのトラックで徹底的に楽しませてくれます。
トロー・チェー(胡弓)やクロイ(縦笛)が活躍する曲あり、
ポップ・モーラムのようなバンド・サウンドありで、とにかく楽しいことこのうえなし。
皆の衆、輪になって踊ろう!

で、もう1枚のタウン盤が、オドロキ。
オープニングの2曲と4曲目を歌うソークン・ニサという女性歌手が、超・ウマイ!
ころころとしたクメール語をめちゃめちゃカワユイ声で歌うその歌い口と、
巧みなこぶし回しに、もう完全にノックアウト。
2曲目では、モーラムみたいに♪オー、オ、オ、オー♪ なんてフレーズまで飛び出します。
いやー、いつまでもハム・スィーウォンばっかり追っかけてちゃいけませんね。
ソークン・ニサ、若手女性歌手の有望株です。

そして、男の方も注目すべき人がいます。その名はモンコル・ティナ。
3曲目の1曲しか歌っていないのは残念ですが、
クメール・ヒップ・ホップの影響あらかたなトラックで、すんごくカッコいい。
ラッパーとしてもいけそうですけど、
伝統的な語り物をしっかり修得していそうな技量をうかがわせる人です。

こりゃあ、タイのルークトゥン、ポップ・モーラムをあっという間に追い抜いちゃうかも。
カンボジアの若き才能たちに要注目です。

Preap Sovat, Ouk Sokun Kanha and Sous Viza
"HAPPY KHMER NEW YEAR 2014" Rasmey Hang Meas Production 511 (2014)
Sokun Nisa, Mongkol Tina, Anny Zam, Knhung, Khem, Ly Ivathina, Sa Sa and Sith
"HAPPY KHMER NEW YEAR 2014" Town Production 49 (2014)
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