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オクシタンの女声ポリフォニーとリズムの魅力 ラ・マル・コワフェ

La Mal Coiffée  ÒU! LOS ÒMES!.jpg   La Mal Coiffée  L’EMBELINAIRE.jpg

ケパ・フンケラの新作で、ソルギニャクの歌声にすっかりやられてしまって、
地声で歌うフレッシュな女性コーラス・グループを、もっと聴きたくなりました。
そこで真っ先に手が伸びたのが、オクシタンのラ・マル・コワフェの11年作。
昨年のアルバムもすごく気に入ってたんですけど、
そういえばここで話題に取り上げたことがありませんでしたね。

南フランス、ラングドック地方オード県ミネルヴォワの
女性5人組ポリフォニー・グループ、ラ・マル・コワフェは、
オクシタンの男声ポリフォニー、ルー・クワール・デ・ラ・プラーノのいわば妹分ともいえるグループ。
重厚になりがちな男声ポリフォニーと違って、
おきゃんな騒々しい雰囲気も親しみやすい、女性らしい柔らかなハーモニーがとっても魅力的です。

伴奏はパーカッションと手拍子だけ。
いっさいのメロディ楽器を使わないところがいいですよね。
オクシタン音楽とブラジル北東部のノルデスチ音楽との関連が一時期話題を呼んで、
ノルデスチのルーツがオクシタンの吟遊詩人
トロバドールの音楽にあることを実証しようとする試みが
一時期盛んに行われていましたけれど、
オクシタンにはヨーロッパらしからぬリズムの魅力があることは確かです。

作編曲を務めているのは、オクシタンの吟遊詩人らが残した詩を、
アコーディオンやパンデイロ、ザブンバなどのノルデスチの伝統楽器を使って演奏するグループ、
デュ・バルタスのリーダー、ローラン・キャヴァリエ。
ラ・マル・コワフェのアルバムで聴かれるリズムの魅力は、
直接的にはノルデスチのココやエンボラーダを思わせますけど、
ぼくにはインド洋のマダガスカルやコモロの音楽にも通じている気がしてなりません。
ベンディールがアラブの風をもたらすように、
彼女たちの音楽には、さまざまな土地のリズムが織り込まれているのを感じます。

そんな思いを強く確信したのは、先日、ひとり休日出勤して仕事をしていた時のこと。
休日だと会議や部下にジャマされず、仕事がとてもはかどるんですけど、
職場に誰もいないとばかり思い、ラ・マル・コワフェを大音量でかけて聴いていたら、
「すごくステキな音楽ですね! どこの国の歌ですか?」と女性の声がして、
びっくりして飛び上がってしまいました。
ぼくより先に出社していた女性職員に気付かなったというマヌケな話なんですが、
すっかりラ・マル・コワフェが気に入った彼女のためにこの2枚を買ってあげたら、彼女曰く、
ポリフォニー・コーラスより、リズムが面白いっていうんですね。
ラ・マル・コワフェの音楽の魅力は、コーラスばかりでなく、リズムにあることは間違いありません。

La Mal Coiffée "ÒU! LOS ÒMES!" Sirventés 21166013 (2011)
La Mal Coiffée "L’EMBELINAIRE" Sirventés 209144 (2014)
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