レバノンのシャバービー実力派 ヤーラー [中東・マグレブ]
レバノンの中堅実力派歌手ヤーラーの新作が届きました。
その昔の、美人台無しなビショ濡れジャケを記憶している方もいらっしゃるでしょう。
せっかくのデビュー・アルバムをどーゆーつもりなんだという酷さでしたけれど、
今度の新作は4作目とのこと。華奢な肩が印象的なフォトのジャケットになっています。
ロックあり、ルンバ・フラメンカあり、ジプシー・ブラスあり、
オーケストラ伴奏のアラブ歌謡あり、しっとりとしたバラードありと、
シャバービーらしい幕の内プロダクションが、よく出来ています。
プロデューサーは、デビュー作からずっと同じタレク・アブ・ジャウデで、
曲ごとアレンジャーを使い分けているようです。
ヤーラーのほのかなキュートさが感じられる歌い口もいいですねえ。
アイドルぽいキュートさの押し売りではなく、オトナのほのかなキュートさが好みであります。
じっさいデビュー作の頃から比べると、格段にアダルトな雰囲気になりました。
声量に恵まれた人ではありませんが、コブシ使いは絶品。
際立った個性があるわけではないので目立たないとはいえ、
レバノンの実力派とぼくは思っています。
ちなみにヤーラーの本名は、カールラ・ナズィ・ベルカーシー。
ベカー高原のデイル・エル・アハマル出身です。
典型的なシャバービーですけれど、
こういう普通のポップスがまた聞けるようになったのは、
アラブ歌謡ファンには嬉しいですね。
Yara "AYECH BI OYOUNI" Watary no number (2014)
Yara "TWASSA FEYI" Melody Music no number (2005)
2015-03-31 00:00
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