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バンバラ・ギター・バンド登場 バンバ・ワスル・グルーヴ [西アフリカ]

Bamba Wassoulou Groove.jpg

マリ、バンバラ人の名ギタリスト、ザニ・ジャバテが率いたシュペール・ジャタ・バンドで
パーカッショニストだったバンバ・デンベレが中心となり、
2012年にバマコで結成されたというバンバ・ワスル・グルーヴ。
バンド名が嬉しいじゃないですか。
ひさしくワスルの名を聞かずにいたので、ネーミングにわくわくしちゃいました。

7人組のギター・バンドで、ギタリストが3人いるんですね。
シュペール・レイル・バンド出身のムサ・ジャバテと
バイニ・ジャバテの二人がリード・ギターを務めていて、
ムサは1・6・7曲目で、バイニは2・3・4・9曲目でソロを弾いています。

二人ともソロ・ワークは流麗。ここぞというところで速弾きをやる見せ場づくりも巧み。
ムサはシュペール・レイル・バンドの名ギタリスト、
ジェリマディ・トゥンカラの直系といったマンディング・ギターを聞かせ、
バイニはロックやブルースからのフレーズの引き出しが多いですね。

曲はバンバ・デンベレとザニ・ジャバテの共作と、バンバ自身の曲が半々。
ザニ・ジャバテの共作は、シュペール・ジャタ・バンド時代のレパートリーなのかもしれません。
どの曲も5音音階のメロディで、この渋みがバンバラらしくって、いいですよねえ。
日本人の心に、すごくなじむ音楽であります。
バンバラというと泥臭いというイメージがありますけれど、
洗練されたギター・サウンドが、聴きやすいサウンドになっていると思います。

とはいえ、バンバラらしい味わいが失われているわけじゃありません。
ヴォーカリストのウスマン・ジャキテが、いいノドをしてるんです。
ちょっと苦みのある、雑味成分たっぷりの声が、バンバラ人ならではでしょう。
歌い回しにもコクがあって、サザン・ソウルを思わせるこぶしを利かせて歌っています。

ベースとドラムスのリズム・セクションは、やや軽量級。
バンド名で「グルーヴ」を名乗るからには、もっとタメの効いたビートを出してほしかったなあ。
もう少し重心が低くなると、もっとグルーヴィになる気もするんですけどねえ。
その点がやや惜しくもあるんですが、ひさしぶりのバンバラ・グルーヴ、オッケーでしょう。

あれ? そういえば、バンド名のワスルは、なにゆえなんだろう。

Bamba Wassoulou Groove "FARIMA" Label Bleu LBLC2604 (2015)
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