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国際派ンバラ・シンガーの登場 シディ・サンブ

Sidy Samb  ADAYI.jpg

今回ンバラの近作10枚を聴いて、総じて良かったのが若手のシンガー。
ヴェテランより若手の作品が光るっていうのは、シーンが活性化している証拠ですね。
ユッスーが政治にウツツを抜かしている間に、
すっかり時代は進んだ、という感じでしょうか。

なかでも、これはいいとヒザを打ったのが、シディ・サンブ。
ちょうどこの人のインターナショナル向けのアルバムが、アズテックから出たところで、
そちらの内容がマンデ・ポップに仕上がっていて、???と思っていたんですけれど、
こちらは直球ど真ん中のンバラ。
YouTube にカッコいいクリップがあがっていたので、期待していたんですが、
う~ん、イイですねえ、これは。

キレまくるリズム隊に、ブレイクを多用したリズム・アレンジにのせて、
バリバリに弾けまくったンバラを聞かせてくれます。
シディの歌いっぷりも力があり、エネルギッシュに歌うというよりも、
声そのものに力があるというか、シンガーとしての資質の高さは一聴瞭然。

経歴を調べてみたら、なんと母上が、あのダロ・ンバイ。
ソノーラ劇場でも常連だった、グリオ出身のヴェテラン女性歌手ですよ。
カセット時代にたくさん作品を出していた人で、今も現役のはず。
なんだあ、シディはサラブレッドじゃん。

シディ自身は、幼少の頃、義父のもとフランスで育ち、
十代でフラメンコに夢中になり、スペインのセルビアを拠点に活動を始め、
ンバラとフラメンコのフュージョンを試みていたのだとか。
ポップ・フラメンコのグループ、
マルティレス・デル・コンパスのパーカッショニストとして、
アルバムも残しています。

その後ポルトガル、アメリカと移り住み、04年にセネガルへ帰国してからは、
ヨーロッパ時代にアフリカ文化大使的な任を負ったことで身につけた
インターナショナル向けのパン・アフリカ志向の音楽と、
国内向けのンバラとを両立させながら、音楽活動をしているようです。
シディは、セネガルではハードなンバラに徹すると語っていますが、
8曲目の“Lamb Ji” のメロディはまるでマンディングで、
こういう曲を書けるンバラのソングライターというのはユニークな存在だと思いますよ。

国際感覚豊かな育ち方をしたのが、どのくらい影響したのかは不明ですけれど、
本作のラスト2曲で聞かせる、スケール感のある歌唱は、
並のンバラ・シンガーとの違いを、まざまざと見せつけてくれます。
アクースティック・ギターとパーカッションを軸に聞かせる雄大なバラードや、
うっすらとコード弾きするシンセをバックに歌ったスローでのシディの歌唱は、圧巻。
シディならではの個性をアピールするとともに、実力派の才能を示しています。

Sidy Samb "ADAYI" Big Music no number (2015)
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