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スウィート&ドリーミー メメス [東南アジア]

Memes  Life Java.jpg

パッケージの豪華さでは、レー・クエンの新作よりこちらの方が上かな。
ポップ・インドネシアのヴェテラン女性歌手メメスの新作。
ふかふかの柔らかなクッションで包まれた、二つ折りのトール形式パッケージ。
前にもこんなパッケージを見たことがありましたね。えーと、アンディエンでしたっけ。
インドネシアも好景気が続いているんですねえ。

そんなふかふかのジャケットがダテではない、
中身の音楽も、ふわっふわの羽根布団にくるまれているような気分を味わえる極上作です。
メメスってジャケットにも写るとおり、もうけっこうなおばさまのはずですけど、
ちょっと甘ったれたスウィートな歌い口は、若い頃とぜんぜん変わりません。
そんな昔と変わらぬ歌声を聞かせてくれる新作は、イスマイル・マズルキのソングブック集。

マズルキが36年に入団した伝説のクロンチョン楽団名
「リーフ・ジャワ」がタイトルとなっているので、
最初はてっきりクロンチョン・アルバムかと思っちゃいましたが、それは早合点でありました。
西洋風のポップ・センスを持ち合わせたマズルキならではの佳曲が揃っていて、
あらためてマズルキって、すばらしい作曲家だったんだなあと再認識させられます。

同時代のアメリカン・スタンダードにもヒケをとらぬそのドリーミーなメロディを、
鮮やかに再現してみせるのが、プラハ市交響楽団。
プラハ市交響楽団はジュリア・ブトロスの新作でも伴奏を付けていましたけれど、
いまや世界中で引っ張りだこですねえ。

流麗なストリングスに身を寄せながら、ふわりふわりと歌っていくメメスの歌い口が、
ノスタルジックでジャジーなムードを、イヤミなく醸し出していて、なんともチャーミング。
ブラシのドラムス、ムーディなサックス、せつないハーモニカの調べ、
ヴィブラフォンのカクシ味が、心憎いほど洗練された都会的なサウンドを演出しています。

休日の夜のリラクシン・タイム、
ミント・ティーを呑みながら耳を傾けるのに、手放せない一枚となっています。

Memes "LIFE JAVA" Platinum MMIDA011014 (2014)
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