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ぴっちぴちのツァピキ オンジャ

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ダミリやテタといったギター・バンド・ミュージックで、
すっかり有名になったマダガスカル南部の音楽、ツァピキ。
これまで男性シンガーしか聴いたことがありませんでしたが、
オンジャという南部トリアラ出身の女性シンガーを知りました。

09年の本作がデビュー作だそうで、
ぴちぴちとはじける健康的な歌声は、痛快そのもの。
すっかり気に入っちゃいました。
でも聴く前は、ちょっと心配してたんですよねえ。
というのも、深澤秀夫先生が「音楽や曲として見るべきものがありません」と、
ブログで酷評されていたもんだから。
オンジャがソロ・デビュー前に在籍していたトリアラの人気グループ、
ティノンディアで再出発すべきとまでおっしゃられてたので、どんなものかと思ってたんですが。

伝統色を強く打ち出すティノンディアに比べ、
オンジャの方はポップ色を強く打ち出していて、
そこが先生はお気に召さなかったのかな。
でも、ぼくはこのデビュー作、いい出来だと思います。

のっけからすごいスピード感で飛ばしていて、
ハイトーンでシャウトするオンジャのヴォーカルは切れ味鋭く、爽快です。
南ア音楽とも親和性の高い、ツァピキ特有のグルーヴィなサウンドが全面展開されていて、
アコーディオンや硬質なベース・ラインがいいアクセントとなっています。

3曲目の泥臭いコール・アンド・レスポンスなんて、もろに伝統音楽といった感じで、
女声のヒーカップ唱法も飛び出すかけ声の激しさに、気分もあがります。
ハチロクの3拍目を強調したこのリズム、すごく耳残りしますねえ。

オンジャのインタビューを読むと、南部で行われる伝統的な儀式で、
男たちの格闘技の試合の際に、選手を激励するために女性たちによって踊られる
ロドリンガというリズムを取り入れているほか、バナイキというリズムもやっているそうです。

そうした南部のルーツを取り入れつつ、レゲエやスローな歌謡調のナンバーも取り上げ、
バラエティ豊かにポップにまとめあげたサウンドは、上出来じゃないですかね。
楽曲もオンジャ自身が書いていて、ソング・ライティングの才能も確かです。
ちなみにオンジャは、ティノンディア時代に07年の民音の招きで来日しているんですね。
その時はティノンディアTinondia が、ティノディアTinodia と書かれていました。

最後に、お断りを。
出身によって、「ツァピク」「ツァピカ」とさまざまに発音されますが、
今後は「ツァピキ」で統一したいと思います。

生気溢れる健康的なツァピキ、ぴっちぴちのオンジャです。

Onja "TAMBITAMBY" Tropik Prod/Super Music Pro no number (2009)
コメント(2) 

コメント 2

イワタニ

な~んだ!こんな野性味あふれる、イキのいい娘がいるじゃん!
マダガスカルのダンス・ミュージックを引っ張っていけそうな、魅力いっぱいの娘じゃないですか!
テテより、こっちのCDが断然ほしいんだけど・・・。
夜勤明けの朝早くからyou tubeでたくさん観てしまいました。
by イワタニ (2015-06-07 06:47) 

bunboni

びっくりですよね。ローカル・ポップの活況ぶりは。
世界に紹介するディストリビューター不在が、残念でなりません。
by bunboni (2015-06-07 07:33) 

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