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トンブクトゥ・ソウル・ディーバ ハイラ・アルビー [西アフリカ]

Khaira Arby  Gossip.jpg   Khaira Arby  Timbuktu Tarab.jpg

待ってました! トンブクトゥのディーバ、ハイラ・アルビーの新作。

The Festival in The Desert.jpg初めてハイラ・アルビーを知ったのは、
04年の『砂漠のフェスティヴァル』のDVDでした。
といっても、ハイラが登場するのはステージではなく、
砂漠の人だまりの中で、
アクースティック・ギターを弾く男性を従えて歌う、
わずか1分にも満たないシーンなんですけれどもね。
その短いシーンながら、
グリオばりの朗々とした歌声を響かせ、
恰幅のいい身体を揺らしながら、
手拍子を叩き堂々と歌う姿に圧倒され、
ハイラ・アルビーの名前は、
即、脳裏に刻まれたのでした。

思えばあのDVDは、
メインで登場するティナリウェンやウム・サンガレより、
ハイラ・アルビーのようにチラッとしか出てこないシンガーやバンドの方が刺激的で、
シュペール・オンズの存在を知ったのも、『砂漠のフェスティヴァル』が初めてでしたね。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2014-02-26

さて、そんな強烈な印象を残したハイラ・アルビーですけれど、
その後調べてみると、トンブクトゥではティナリウェンを凌ぐ人気を誇る、
ソンガイ音楽のトップ・スターだということがわかりました。
グリオ出身かと思わせる素晴らしい歌声ですけれど、ハイラはグリオではなく、
ソンガイのほかトゥアレグとアラブのルーツを持つ人だったんですね。

当時すでに3枚の現地盤をリリースしていて、
そのうちの1枚“YA RASSOUL” はCDリリースされていることも判明したんですが、
マリ盤CDを日本で入手するのは不可能で、結局聴けずじまい。
それだけに、アメリカのクレモント・ミュージックから、
10年の世界デビュー盤“TIMBUKTU TARAB” が出た時はカンゲキしたものです。
(余談ですが、10年にCD番号なしで出た初版はすぐ廃盤となり、
13年にCLE005で再発されました)

本作はその世界デビュー盤に続くアルバムで、通算5作目にあたるアルバム。
前作同様、ロック感覚を吸収した若いメンバーたちによるバンド・サウンドが
キリッと引き締まっていて、ソウル・ディーバの歌いっぷりをいっそう輝かせています。
今回はデボ・バンドのホーン・セクションもゲスト参加し、さらにサウンドに厚みが増しました。
http://bunboni58.blog.so-net.ne.jp/2012-09-12

マリのみでリリースされた過去2作の再発も計画中だそうで、期待が高まります。
アメリカ・ツアーも成功を収めていて、ぜひ日本にも呼んでもらいたいものですねえ。
アフリカのシンガーで今一番観たい人といえば、ハイラのほかにありません。

Khaira Arby "GOSSIP" Clermont Music CLE011 (2015)
Khaira Arby "TIMBUKTU TARAB" Clermont Music no number (2010)
[DVD] V.A. "THE FESTIVAL IN THE DESERT" Triban Union/Wrasse WRASS129 (2004)
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