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歳なんざぁ問題じゃない ロバート・フィンリー [北アメリカ]

Robert Finey  Age Don't Mean A Thing.jpg

超弩級のとてつもない新人が現れましたよ!

ルイジアナで大工をしていたという、ロバート・フィンリー、62歳。
自作曲で固めたデビュー作は、『歳なんざぁ問題じゃない』と、付けもつけたりのタイトル。
その昔、同じような意味のタイトルでデビューした15歳の女のコがいましたけど、
老いも若きも、とてつもない才能の前には、
年齢なんて関係ないことを思い知らされますねえ。

こんな王道のサザン・ソウルが、新作で聴けるなんて、もう夢のよう。
塩辛いディープな歌声と、滋味溢れまくったブルージーな歌いぶりに、涙腺爆発です。
くわぁ~、こいつぁ、たまんねぇ~。
これは、R&Bなんかじゃありませんね。ソウルそのもの、ソウルマンの歌いぶりですよ。
オーティス・クレイのハイ録音を初めて聴いた高校生の時の感動が、蘇りました。
サザン・ソウルは永遠に不滅です!

もうアタマが爆発して、ワケわかんなくなってますが、
ジャケットのバイオを読んだら、17歳で陸軍に入隊してドイツに駐留し、
その間に歌手のMOS(職種専門技能)を得て、
自分のバンドを率いて歌っていた経歴の持ち主なんですね。
除隊後、故郷のバーニスに帰って歌手活動を続けようとしたものの、
生活が維持できず、それで大工になったといいます。
しかし、年齢を重ねて視力が衰え、やがて視力を完全に失ってしまい、
再び音楽に活路を見出して、歌手活動を再開したんだそうです。

そんなロバートを後押ししたのが、ファット・ポッサムのブルース・ワトソンと、
ミシシッピ出身のシンガー・シングライター、ジンボ・マサス。
そしてバックアップするのは、バーケイズの元メンバーが立ち上げた
ヴェテラン・ミュージシャン・ユニットのザ・ボーキーズの面々。
ドラマーはあのハワード・グライムズですからね。
アル・ギャンブルが、ハモンドB-3を鳴らしまくってますよ(大泣)。

こんな人がいるんですねえ。やっぱりアメリカは広いなあ。
同時に届いたオーティス・レディングの『ソウル辞典』
50周年記念デラックス・エディションをそっちのけで、聴き入っています。

Robert Finley "AGE DON’T MEAN A THING" Big Legal Mess BLM0534 (2016)
コメント(2) 

コメント 2

Astral

数年前のシャーウッド・フミレングを思い出しますね。
ソウルと直結した歌も演奏もまさにAge Ain't Nothing But A Numberと伝えてくれ、こういう歌がリアルに鳴り響く現場があるということに感動しますよ。
by Astral (2017-01-27 22:06) 

bunboni

21世紀の今現在、リアルに響いていることに感動してしまうんですよ。
こういうソウルがまったくリアルでなくなった時代がありましたよね。80年代とか。
マラコのようなレーベルが生み出す音も、オールド・ファンには嬉しくても、ちっともリアルじゃない=時代と共振しない、ただのノスタルジーになってしまったと感じましたが、シャーウッド・フレミングやこのロバート・フィンリーの現役感はすごくリアルです。
by bunboni (2017-01-27 23:05) 

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