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ヴェトナムの子守唄 ハッズー [東南アジア]

RU CON NAM BỘ.jpg

ヴェトナムの子守唄を集めたアルバムだそうです。
こうした子守唄をハッズーと呼ぶことは、初めて知りました。

ダン・バウ(一弦琴)とダン・チャン(筝)を伴奏に、
二人のヴェテラン女性歌手、ジエウ・ドゥックとフオン・ロアンが歌います。
なるほど子守唄というだけあって、起伏があまりない、
穏やかなメロディをゆったりと歌っています。

ダン・バウのゆらぎ音に合わせて、細やかなヴィブラートを使いながら歌っていて、
う~ん、こういう響きを耳にして、ヴェトナムの子供たちは寝つくわけですか。
小さい頃からこういう音感で育てられたら、
微分音のゆらぐ響きが、ヴェトナム人の心の奥底に根付くのも当然ですね。
大人になってからハッズーを聴くと、ヴェトナム人はお母さんを想い出すんだそう。
子守唄は母親たちによって伝承される音楽なのですね。

外国人にとってハッズーは、スンダ音楽にも通じるヒーリング効果をおぼえます。
ヴェトナム独特のゆらぎ音に身を任せていると、呼吸が整い、
心が落ち着いていくのを覚えます。なんだかヨガにも合いそうじゃないですか。
そういえばヨガの呼吸法ではないですけれど、赤ん坊を寝かしつけるとき、
鼻呼吸を赤ん坊に合わせてやると、すぐに寝落ちするんですよね。
ぐずった時なんかでも、これをやるとテキメンだったなあ。

ジャケットのイラスト画にあるように、子供がハンモックで昼寝をしている様子は、
7年前ヴェトナムへ行った時、田舎でよく目にしました。
ハンモックは赤ちゃんをあやすためのゆりかごにもなっていて、
お母さんたちは子供を寝かしつけながら、こういう子守唄を歌うんでしょうねえ。
ヴェトナムも都市化が進んでくると、こうした子守唄は、
田舎でしか伝承されなくなっていくのかもしれません。

このアルバムには、コンテンポラリーなザンカーのプロダクションによる
インスト演奏も5曲収録されていますが、子守唄と一緒した企画意図は不明。
全編子守唄だけにして欲しかったです。

Diệu Đức, Phượng Loan and Trương Minh Châu "RU CON NAM BỘ " Saigon Vafaco no number (2012)
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