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ラ・ラの生きる伝説 ゴールドマン・ティボドー&ロウテル・プレイボーイズ [北アメリカ]

Goldman Thibodeaux & The Lawtell Playboys.jpg

ロウテル・プレイボーイズが今も活動している!
うわー、それは知らなかったなあ。
ぼくのなかでは、完全に伝説のグループだったもんで、申し訳ありません。
46年にベベとエラステのキャリエール兄弟によって結成されたロウテル・プレイボーイズ。
ルイジニア深南部で20~30年代に育まれたクレオール音楽ラ・ラを継承するグループです。

初代アコーディオン奏者のエラステが高齢となって引退し、
デルトン・ブラッサードに交代した時代のロウテル・プレイボーイズは、
以前ここでも取り上げたことがあります。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2012-11-21

現在は、デルトン・ブラッサードからゴールドマン・ティボドーに交代して、
活動はずっと続いていたんですねえ。
そのゴールドマン・ティボドーもすでに87歳だそうで、
ラ・ラを演奏する最後の音楽家の一人といえます。
このアルバムは、昨年11月にルイジアナのマレットの教会で開かれた
「ティボドー・ファミリー・リユニオン」で録音されたライヴ録音です。

このライヴには、ティボドー一家に親戚縁者、
ロウテル・プレイボーイズの歴代メンバーやその関係者、
総勢数百名が教会のホールに一堂に集まったのだそうで、
一般公開のコンサートではなく、内輪のイヴェントだったんでしょうか。
以前取り上げたジョーダン・ティボドーもいたのかな?
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2018-09-01

家族や仲間に囲まれて、お爺ちゃんは元気イッパイ!
フィドルを弾くのは、なんと、ロスト・バイユー・ランブラーズのルイ・ミショーです。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2019-11-27
1曲目が終わるとゴールドマンは、食事の準備ができたので、
各自料理を取りに行くようにと促したりしていて、もうすごくいいムード。
オーセンティックなツー・ステップのあとに、クリフトン・シェニエの‘Lucille’ や、
伝説のケイジャン・フィドラー、ハリー・チョーツの‘Pauvre Hobo’ のほか、
イリ・ルジューンの‘J’étais Au Bal’と、クリフトン・シェニエの
‘Zydeco Sont Pas Salé’ をメドレーでやったりしています。

最後の曲が終わると、MCの女性が観客たちに向かって、
ドローンで記念写真を撮るので、全員外に出るようにとアナウンスしていて、
ジャケット内に教会の庭に全員が集まった記念写真が映っています。
ケイジャン音楽がルイジナアの人々の間にしっかり根付いて、
今も生き続けているのをまさに捉えた、ティボドー一族の写真というわけですね。

なんでもゴールドマン率いるロウテル・プレイボーイズは、
ここ20年近くずっとニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテージ・フェスティバルの常連で、
今年も出演を要請されていたんだそうです。
ところが、COVID-19のパンデミックで中止となってしまい、
ファンたちを勇気づけるためにこのライヴ盤を出すことを決めたとのこと。
そんなことがなければ、ロウテル・プレイボーイズの活動に
気付くこともなかったので、願ってもない贈り物です。

Goldman Thibodeaux & The Lawtell Playboys "LA DANSE À ST. ANN’S" Nouveau Electric NER1011 (2020)
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