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アコーディオン・ジャズの決定盤 ドム(ドミニク)・フロンティア

Dom Frontiere and His Eldorado.jpg

うわぁ、なっつかしい~!
秘蔵盤がとうとうCD化されちゃいましたぁ。
アコーディオン・ジャズの知られざる名盤、
ドム(ドミニク)・フロンティアのリバティ盤2枚。
ハタチの頃、池袋のメモリーレコードのおじさんに教えてもらった逸品ですー。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2012-11-05

ジャズでアコーディオンといえば、完全にその他楽器扱いで、
アート・ヴァン・ダム、ジョー・ムーニー、
レオン・サッシュといった人たちに代表されるとおり、
スウィング・マナーのラウンジーなジャズばかり。
バップ・イディオムのモダン・ジャズなんて、てんでお呼びじゃない、
イージー・リスニングの世界ではあるんですが、
ドム・フロンティアのこの2枚はひと味違って、スウィング・ジャズのスリルもたっぷりの、
ヒップなアルバムに仕上がっているのですよ。
でも、リバティというレコード会社からおわかりのとおり、
ポピュラー寄りの作品ではあるんですけれどね。

ドムことドミニク・フロンティアは、『アメリカ連邦警察 FBI』『逃亡者』
『ラット・パトロール』『インベーダー』など、
60年代の人気テレビ・ドラマのテーマ・ソングほか、
『奴らを高く吊るせ!』『大列車強盗』『薔薇の素顔』などの映画音楽を手掛け、
アコーディオン演奏でも、『ナイアガラ』『慕情』『帰らざる河』『愛のセレナーデ』ほか、
多くの映画に起用されてきた人。
70年代には、パラマウント・ピクチャーズの音楽部門の責任者にもなり、
映画スタジオの音楽部門をフルタイムで担当した、最後の現役ミュージシャンの一人でした。

そのドミニクが50年代にリバティに残したアルバムは、
今回スペインのブルー・ムーンから2イン1でCD化された
55年の“Dom Frontiere Sextet”、56年の“FABULOUS!” のほかに、
ショパン、バッハ、ラヴェルなどのクラシック曲を演奏した
58年の“MR. ACCORDEON” があります。

“Dom Frontiere Sextet” は、ドムのアコーディオンに、
バス・クラリネット、クラリネット、ギター、ベース、ドラムスのセクステット編成。
クラ2台というのがユニークです。
ドムのオリジナル曲のほか、キューバの名作曲家エルネスト・レオクーナの「そよ風と私」、
ラグタイム時代のピアニスト、フェリックス・アルントが残した
ノヴェルティなラグタイム「ノーラ」、「テンダリー」などを演奏しています。
かなり精緻なアレンジをしていて、
ルースに即興するほどの小節数は各楽器に与えられていません。
アコーディオンとクラ2台の絡みなんて、よく練られているんですよね。
3台の合奏のハーモニーが崩れて分散和音に移るところなんて、何度聴いてもゾクゾク。

“FABULOUS!” の方はヴィブラフォンとハープ(!)が加わったオクテット編成。
こちらもさらに、きっちり譜面に落としてある演奏ぶりで、
リズムが変わってがらっと場面展開する編曲などは、
映画音楽の技法が駆使されています。

もう30年以上、ジャズ雑誌を読んでいないので、不確かですけれど、
ジャズ雑誌のその他楽器の特集などにも、
この2枚が取り上げられたのを見たことがないので、
ほとんど知る人もいないんじゃないかなあ。
ジャズ・ファンより、モンド方面の趣味人にオススメしたい逸品であります。

Dom Frontiere and His Eldorado "FABULOUS!" Blue Moon BMCD902 (1955/1956)
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