若者の勇気を力に カラ [ブリテン諸島]
まっすぐな若さに、背筋が伸びるアイリッシュのアルバムです。
ドラムスとベースがゲストで加わったオープニングの
躍動感あふれる演奏ぶりに、目の覚めるような思いがしました。
正直ぼくは、ロック・バンド編成のアイルランド音楽にあまり興味がもてないんですけど、
このバンドのフォーク・ロック的な演奏は、抵抗感なく聞くことができました。
女性歌手の歌は青さの残る幼い歌い口で、トラッド的な味わいはあまりないんですが、
きっぱりとした歌いぶりが胸をすきます。
バンドの要となっているのは、イリアン・パイプスですね。
このパイパーだけがアイルランド人で、女性歌手はスコットランド出身、
その他のメンバーはすべてドイツ人とのことです。
パイパーと女性歌手は本作からの新参加メンバーだそうで、
アイリッシュ系というより、多国籍ケルティック・バンドといった方がふさわしいのかも。
インスト・ナンバーの雄大なスケール感を持った楽想が感動を呼びます。
それはまるで、正義感あふれる若者が怖れを知らぬ真摯な態度で、
困難に立ち向かう姿をみるかのようです。
いつの日もこういう若者の姿には、素直に胸を打たれますね。
したり顔でオトナの事情を迫る手合いと格闘している時、
こういう若者のまっすぐさが、大きな勇気となります。
2011-07-06 00:00
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