敬遠しがちなトルコのポップス ネスリハン・デミルタシュ [西アジア]
最近トルコのポップスって、聴いてないなー。
ネスリハン・デミルタシュという新人女性歌手のアルバムを手にして、いまさらながら気付きました。
サズなどの弦楽器の響きを活かしたハルクやアラベスクだと手も伸びるんだけど、
どうもトルコのポップスは重厚長大というか、
大仰なアレンジにヘキエキとさせられるものが多くって…。
セゼン・アクスの頃から変わらないですよね。良く言えばドラマティックってことなんでしょうけど、
<さりげなさ>なんぞクソクラエってなプロダクションは、正直シンドいです。
やっぱトルコは古典の方がいいなあと、アーカイヴものに現実逃避しがちになるんですが、
たまには最近のものも聴きたい、そう思って買ったのがこの人でした。
で、良かったです。
ハスキー・ヴォイスで、歌唱力も確かな実力派さんでした。
全体にはアクースティックな音作りで、
ジャコ・パストリアスふうのベースが活躍するフュージョン・タッチの演奏もなかなかカッコよく、
ネスハリンの情感のある歌がよく映えます。
アダっぽい歌い方に姉御肌を感じさせる人で、
大きく歌い上げても大仰にならないところが好感度高し。
自作曲のほか、セゼン・アクスの曲やアジダ・ペッカンのレパートリーも取り上げています。
今の季節じゃなくって、もっと寒い頃に出会いたかったアルバムではありましたが。
Neslihan Demirtaş "HERŞEYE RAĞMEN" DMC no number (2009)
2010-06-17 06:17
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