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ヒップ・ホップ第一世代の遅すぎたデビュー作 クリスタル・ジョンソン [北アメリカ]

Crystal Johnson.JPG

ドクター・ドレー、モブ・ディープ、ヘヴィ・D、ピート・ロック&C・L・スムースなどとの仕事で知られる
ヴェテラン女性シンガー・ソングライターの遅すぎた初ソロ作だそうです。
上にあげた4組のミュージシャンをまったく聴いたことがない(!)ヒップ・ホップ門外漢ゆえ、
どれだけエライ人なのかが全然ピンときてないんですけども、
このアルバムはとっても気に入っています。

この人の書く曲には物語がありますね。
浮遊感のあるメロディーと起承転結のあるソングライティングに個性があって、
ちょっとしたフェイクやこぶし回しに、ドラマを宿すことのできる才能の持ち主です。
たゆたうメロディーが官能性を露にするところなど、ゾクリとさせられます。

7歳でピンク・フロイドとレコーディングを経験し、
11歳でミュージカル“Mama, I Want To Sing!” の主役を務めるなど、
幼いころからキャリアを積んでいるだけに、
歌の聞かせどころを心得ているんでしょうね。
デビュー作にして、すでに10年選手なみの貫禄があるというわけです。

クリスタル自身「ヒップ・ホップの第一世代」を自称するとおり、
ヒップ・ホップにR&B、ジャズ、ハウスなど多彩な要素を取り入れたサウンドへの
柔軟な身のこなしをみせるのは、この世代ならではでしょう。
個人的には、マーヴィン・ゲイの“I WANT YOU”を思わせる、
アナログ・シンセのような音色のシンセにぐっときました。

インディ作とはいえ、メアリー・J・ブライジなどのプロデュースで知られるハーブ・ミドルトンや、
ブレイズのジョシュ・ミラン、カイリー・ミノーグからレイ・チャールズまでてがけるディンキー・ビンガム、
リアーナ、アッシャー、ブランディーの仕事で知られるマイク・シティなど
強力なプロデューサーたちがワキを固め、充実の第1作に仕上がりました。

Crystal Johnson "THE DAY BEFORE HEAVEN" Egyptian Fusion Music no number (2011)
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