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円熟のサンバ カンデイア [ブラジル]

Candeia Dose Dupla.JPG

ジスコベルタスに続いて、ブラジル・ワーナーがカンデイアのアルバムをCD化してたんですね。
カンデイアの4作目とラスト・アルバムとなった5作目にあたる、
77年と78年のアトランティック盤それぞれのアルバムを、
オリジナル・フォーマットのまま2枚組にしてのCD化で、
「ドーゼ・ドゥプラ」シリーズの1枚にラインナップされていたのでした。

カンデイアが生涯に残したソロ・アルバムは5作だけなので、
先にジスコベルタスがCD化した3作とあわせ、
これでカンデイアの全作が今年すべてリイシューされたことになります。
祝!と喜びたいところなんですが、いまひとつ盛り上がれないのは、
毎度お決まりともいえる大手レコード会社の手抜き仕事ぶり。
解説なんてもちろん付いてないし、演奏メンバーのクレジットもいっさい記載がありません。
2枚組でも1枚分の値段の廉価盤なんだから、文句言うな、てなところなんでしょうが、
単体でCD化して欲しかったぼくとしては、ぶーたれたくなります。

それにこの2作のCD化は、これが初じゃないんですね。
2001年に「e-コレクション」と銘打ったシリーズで、この2作に加え、
カンデイア、ネルソン・カヴァキーニョ、ギリェルミ・ジ・ブリート、エルトン・メデイロスによる
名セッション盤“QUATRO GRANDES DO SAMBA” に収録されていた、
カンデイアの歌う3曲を追加したお徳用盤が出ていたのです。
この編集盤も演奏者のクレジットはないし、オリジナル盤のジャケットすら載っておらず、
とりあえず音源が聴けるという以上の価値はなく、
きちんした単独CD化を望んでいたので、なおさらがっくりきたというわけ。

それもこれも、LP時代にオリジナル盤を入手できず、
参加メンバーがわからないという不満をずっと持ってたからなんですね。
ふん、でも伊達にサンバを30年以上聴いてきたわけじゃないわい。
これほど円熟味のあるサンバは、ウィルソン・ダス・ネヴィス、ゴルジーニョ、マルサル、ルナが
揃ってなければありえませんって。70年代サンバ黄金時代のサウンドを作った名手たちです。

“AXE! GENTE AMIGA DO SAMBA” の最後に収められたメドレーが大好きなんですけど、
モナルコのエルドラード盤でさんざん耳にしてきたぼくには、カスキーニャ、シコ・サンターナ、
アルヴァイアージといったヴェーリャ・グァルダ・ダ・ポルテーラの面々に、
イヴォーニ・ララが加わっているのが、その声からはっきりと聞き取れます。

Candeia "LUZ DA INSPIRAÇÃO / AXE! GENTE AMIGA DO SAMBA" Warner Music 5052498709250 (1977/1978)
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