SSブログ

春に舞うショーロ トリオ・キ・ショーラ [ブラジル]

Trio Que Chora  Setembro.JPG

春がやってくると、軽やかなショーロが聴きたくなります。
何か新作はないかなとショーロのコーナーを見ていたら、
鮮やかな筆致のグラフィックに目が止まりました。あぁ、いい絵ですねえ。

トリオ・キ・ショーラ。サンパウロで活動している女性トリオのようです。
フルート、7弦ギター、パンデイロの3人で、これがデビュー作とのこと。
そういえば、去年秋に聴いたコンジュント・スビンド・ア・ラデイラも
サンパウロのショーロ・トリオでしたっけ。

たった3人でショーロを演奏すると、サウンドの厚みに物足りなさが拭えず、
コンジュント・スビンド・ア・ラデイラはゲストを迎えて補っていましたが、
トリオ・キ・ショーラはあくまでも3人だけの演奏で通しているんですね。
そのかわり、パーカッションを多重録音してサウンドを厚くしています。

ジャコー・ド・バンドリン、ヴァルジール・アゼヴェード、パウリーニョ・ダ・ヴィラなどの名曲のほか、
サンパウロの7弦ギタリスト、ゼー・バルベイロの曲を取り上げているのは、同郷のよしみというか、
ひょっとすると一緒に演奏しているショーロ仲間なのかも知れませんね、
オープニングとラストに配した7弦ギター奏者ロザーナ・ベルガマスコの自作も花丸です。

サンバあり、ヴァルサあり、バイオーンあり、フォローあり、
シランダまでやるなど、レパートリーは多彩。
バイオーンではザブンバ、パンデイロ、トリアングロ、ビリンバウ、カシーシを多重録音し、
さらにメンバー3人の手拍子も交えて、ノリのいいダンス・ナンバーに仕上げています。
ほかにも、フルートが汽笛の音を模して、パーカッションが汽車の走るリズムを真似て叩くなど、
ユーモラスな遊びゴコロがショーロらしい楽しさを伝えてくれるステキなアルバムです。

Trio Que Chora "SETEMBRO" no label TQC0012012 (2012)
コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。