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磨きがかかった泣き節 フィ・ニュン [東南アジア]

Phi Nhung.JPGアメリカ人の父とヴェトナム人の母
のもとに生まれたフィ・ニュンは、
その白人的な顔立ちが際立って印象的で、
アオザイ姿がミス・マッチに見えます。
たとえるなら、滝川クリステルが
和服着てるみたいな感じでしょうかね。
アメリカに渡って越僑歌手として活躍していたんですけど、
05年に帰国を許され、現在はヴェトナムで歌っています。
72年生まれなので、
世代的には70年生まれのニュ・クインと同じですね。

ぼくは彼女のアメリカ時代のアルバム3作を
愛聴していたんですけど、
ヴェトナム帰国後のアルバムは
聴いたことがありませんでした。
ヴェトナム音楽サイトで昨年リリースされた新作を聴いてみたら、
なかなか良さそうだったので、プランテーションの丸橋店長にお願いして、
ヴェトナムで買い付けてきてもらいました。丸橋さん、ありがとうございます。

フィ・ニュンの子供っぽい声は相変わらずで、歳を重ねても変わっていませんね。
タイのモーラムでもよく聴くタイプの声で、東南アジア的な声といえるかもしれません。
幼さを残す声に、ほのかな甘さを忍ばせた色気がゾクッとしますね。
昔から物憂げな歌いぶりに情感を込めるのが巧みな人ですが、
久しぶりに聴くこのアルバムでは、独特の泣き節にさらに磨きがかかっています。
薄幸そうな歌いぶりで、せつせつとしたメロディを歌われると、ぐっときますねえ。

プロダクションも打ち込みと伝統楽器をバランスよく配し、
ハイ・クオリティな作品に仕上げています。
男性4人組のラップ・グループをフィーチャーし、
ヒップ・ホップR&Bのサウンドを取り入れた曲でも、
無理なく抒情歌謡として成立しているんだから、その手腕は鮮やかです。

ボーナスDVDには、MVが4曲収められています(うち1曲はCD収録曲)。
最後になぜかお寿司屋さんのコマーシャルが入っていますが、スポンサーなんでしょうか。
ヴェトナムにも日本食の進出著しいようですけど、ひょっとして日本資本なのかも。
フィ・ニュンも登場してお寿司を食べるという、日本人にはおもしろ映像です。

[CD+DVD] Phi Nhung "BAO GIỜ TA GẶP LẠI TA" Rạng Đông no number (2012)
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