MPB最高のメロディ・メイカー アフォンシーニョ [ブラジル]
ココロが蕩ける優しいメロディ。耳をなでるソフトな歌声。抜けるような青空が浮かぶサウンド。
MPB最高のメロディ・メイカー、アフォンシーニョの11年作です。
ここのところ、ちっとも新作が届かないと思ったら、
地元ミナスのインディからアルバムを出していたようで、
10・11・13年制作の3タイトルがまとめて日本に入ってきました。
なかでも一番気に入ったのが、11年の本作。
デビュー当初から変わらないバツグンのメロディ・センス。
独特の透明感を特徴とするミナス派の作風と違って、
もっとエヴァーグリーンなポップ・ソングを書ける人です。
初夏の新緑薫る風が吹き抜けるような、清涼感に富んだメロディ。
王道ともいえるこんなポップ・センスの持ち主が、メジャーになれないのは不思議です。
セルソ・フォンセカはあんなに成功してるのになあ。
11年作は、全編70年代を思わせるサウンド。
エレピが流れてくるだけで、頬がゆるんでしまって、どうしようもありません。
ぼくより若いフリー・ソウル世代のハートにだって、ジャスト・ミートでしょう。
プロダクションはオーガニックなメロディの良さを引き立てる脇役に徹し、
派手な聴かせどころを作るような演出はまったくありません。
全11曲、収録時間わずか36分弱が、夢見心地であっという間に終わってしまう、
ポップス職人の傑作です。
Affonsinho "ZAGUE ZEIA" NovoDisc Alpha9588 (2011)
2013-09-03 00:00
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