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ハードコア・パンク×フリー・ジャズ ザ・メステティックス&ジェイムズ・ブランドン・ルイス [北アメリカ]

The Messthetics and James Brandon Lewis.jpg

レッド・リリー・クインテットのアヴァンギャルド・フォーク・ジャズが
記憶に新しいジェイムズ・ブランドン・ルイス。
https://bunboni58.blog.ss-blog.jp/2021-07-03
ザ・メステティックスという聞いたことのないバンドとの共同名義作のサンプルを聴いて、
ブッたまげました。なんじゃ、この凄まじいギターは!

さっそくCDショップに駆け込み、ジャズのコーナーを探しても見つからず、
店員さんに聞いたらロック・コーナーへ案内されました。
えぇ? レーベルがインパルス!なのに??
ザ・メステティックスというのは、ハードコア・パンク・バンドのフガジの
リズム・セクションの二人がギタリストを加えて結成した、
スリー・ピースのインストゥルメンタル・バンドだとのこと。

フガジはワシントンDCの伝説的なパンク・バンドだそうで、
ハードコア・パンクじゃ、ワタクシが知るはずもないですが、
ギタリストのアンソニー・ピロッグは、エクスペリメンタルのシーンで注目の人で、
インプロの鬼としても知られるから、フリー・ジャズと親和性が高いのも当然。

ジェイムズ・ブランドン・ルイスとの共演もこれが初めてではなくて、
ドラマーのウィリアム・フッカーが率いる
フリー・ジャズ・セッションで出会って意気投合し、
ブランドンのグループで一緒に活動していたんだそうです。

いやぁ、それにしても痛快じゃないですか。
ゴツゴツとした音塊をぶつけ合うブランドンのサックスとアンソニーのギター。
重量感たっぷりの雄大な音像を生み出しています。
そしてドラムスとベースは、パンク出身というのが意外なほどのしなやかさで、
クッションの利いたリズム・セクションがバンド・サウンドのスケール感を増幅しています。

音楽の熱量に圧倒されるばかりでなくて、
陰影のあるスローな楽曲には奥行きや深みもあり、
クールな聴後感を残すところも、この作品の素晴らしさでしょう。

The Messthetics and James Brandon Lewis "THE MESSTHETICS AND JAMES BRANDON LEWIS" Impulse! 00602458945911 (2024)
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