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ハバナのソンの90年 セプテート・アバネーロ [カリブ海]

Septeto Habanero.JPG

うわあ、いいジャケットだな~。思わず飛びついてしまいました。
キューバのソン名門中の名門グループ、セプテート・アバネーロの新作です。
なんと90周年記念作ですよ。この前80周年が出たと思ったら、もう10年経っちゃったんだ…。

なんせ90周年ですから、オリジナル・メンバーがいるわけじゃありません。
メンバーを入れ替えながら、現メンバーもすでに60~70歳を越しているのだから、
こうして節目節目に新録が出るだけでも、感涙ものですよ。

誰です、古けりゃいいってもんじゃない、なんて言ってる人は! 古けりゃいいんですっ!
むしろアバネーロのスゴいところは、古いまんま、ってところでしょう。
アバネーロのほかにも、20~30年代に結成され、現在も活動を続けるグループはあります。
でもアバネーロほど頑固一徹、20~30年代のサウンドを維持しているグループはありません。
ちょいと嗄れた声を、胸を張って振り絞るように歌うリード・ヴォーカル、
メリハリの効いたトランペットに、リズムを導いていくトレスの響き、
ソン成立時のサウンドを、当時の感触のまま演奏しているってところが、貴重なんです。
しかも、それを21世紀の今のクリアーな音で聴けるという幸せ。
これを至福といわず、なんといいましょう。

アバネーロという楽団名にふさわしく、ハバナならではの粋がつまった最高のソン。
こんなに人を幸せにし、豊かな心持ちにさせてくれる音楽は、そうそうありませんよ。
『100周年』が出るまで、ずーっと長く愛聴できそうな2枚組です。

Septeto Habanero "90 AÑOS" Colibrí CD169 (2009)
コメント(3) 

コメント 3

ペイ爺

〉うわあ、いいジャケットだな~。思わず飛びついてしまいました。
キューバの時計に、Cuervo Y Sobrinosってのがあるのですけれど、このセンス、似ていると思います。ストレートで大胆な色使い、カタチの調和が最高ですね。何処となくVenezia のセンスなんかとも通底するところもありつつ、明らかに異なる部分、あっけらかんとした部分、を感じたりもします。

〉むしろアバネーロのスゴいところは、古いまんま、ってところでしょう。
ホントですね。bunboniさんのように 子供の頃から、家庭の中で集中して聴いていたわけではないのですけれど、幼い頃からイメージしている中南米音楽そのまんまっていう気がします。
葉巻の香りまでも感じます。

by ペイ爺 (2010-04-16 15:10) 

Astral

僕も先週末、ジャケットにひかれてエル・スールに出かけ、思いがけず入荷していたレユニオンものと一緒に購入しました(その折bunboniさんにもお会いしました)。
両者共にヴィンテージの味わいが格別です。
明日のレコード・コンサート、楽しみにしています。
by Astral (2010-04-16 21:07) 

bunboni

ペイ爺さま
クエルボ・イ・ソブリノスですか…。
時計のみならずブランドもの全般、門外漢なもので、
このコメントには歯が立ちません。あしからずです。

Astralさま
先日はどうも!
あの時にアバネーロも買われていたのですね。
私もあの日に買いました。聴けば聴くほどホレボレするアルバムですね。
明日は、春のうららかな午後にショーロを…なんて思っていたんですが、
真冬の寒さに逆戻りでガックリです。
せめて心のあたたまるレココンにしようと思っております。
お待ちしております。
by bunboni (2010-04-16 21:23) 

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