パルチード・アルトのスリル [ブラジル]
こりゃ、ゴキゲン!
4人の無名サンビスタによる生のサンバ・セッションを収めたライヴで、
ほんもののパルチード・アルトのスリルが味わえます。
「パルチード・アルト」を銘打ったアルバムは数あれど、
じっさいはほとんど即興なんかじゃありませんね。
事前にばっちり歌詞を作ってレコーディングしたものがほとんどで、
即興のスリルを感じられるものは、ほんのわずかしかありません。
まあ、もちろん商品としてレコードを作るわけですから、
純然とした即興のパルチード・アルトをやるわけにはいかないにせよ、
あまりにも打ち合わせバッチリ、お互いの手の内知り尽くした録音ではシラけます。
もちろんぼくも、レコードを聴くだけで即興かそうじゃないかを、
正確に聴き分ける自信があるわけじゃないですど、
何人ものサンビスタが、あまりにもなめらかに歌い継いでいけば、
こりゃ、リハーサルを積んでるなってことくらい、いくらなんでもわかりますよ。
その場で初めて即興で作った歌なら、かけあいのスリルや緊張感が自然と溢れ出るもの。
このアルバムには、そんな即興のスリルがそこかしこから感じ取ることができます。
歌詞に反応するコーラスのメンバーの笑い声や嬌声などからも、
当意即妙なパルチード・アルトの楽しさがいっぱい。
メロディーに歌詞が乗り切らず、字余りふうになってしまうところなんて、
まさに即興ならではのスリルです。
Marquinhos China, Renatinho Partideiro, Serginho Procópio, Taigo Mocotó
"RODA DE SAMBA DE PARTIDO ALTO" Cedro Rosa CR032010 (2010)
2010-10-27 06:40
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