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スワンプ・ロック名盤はデモ・アルバム ジェリー・ゴフィン [北アメリカ]

Gerry Goffin.jpg

これぞスワンプ!
正規盤を凌ぐ力強いヴォーカルに、背中がぞわぞわと総毛立っちゃいましたよ。
え~、ジェリー・ゴフィンって、こんなに良かったっけか。

キャロル・キングとのコンビで多くのヒット曲を書いたジェリー・ゴフィンが、
73年にリリースした初のソロ・アルバム“IT AIN'T EXACTLY ENTERTAINMENT” は、
ぼくが数年遅れで買った時、すでにスワンプの名盤と誉れ高いものがありました。
でもねー、ぼくにはこのアルバム、ディランの猿真似みたいな歌いぶりが鼻について、
ぜんぜん気に入らなかったんですよねえ。
スワンプというわりにはカントリー臭い曲もあったりして、何回聴いても好きになれず、
結局売っ払ってしまいました。
手放した頃には「幻の名盤」みたいに言われてたから、
けっこういい値段で売れたような覚えがありますけど。

で、そのアウトテイク集が出たと聞いても、ぜんぜん興味なしだったんですが、
偶然耳にするチャンスがあって、ぶったまげてしまったわけなんです。
なんせ三十年以上も前に売っ払っちゃったので、聞き比べようもないんですけど、
正規盤にも入っていた“Down On The Street” や“It's Not The Spotlight” は、
こんな力のこもったヴォーカルじゃなかったはず。
デモ録音ではディランぶりっこでない素直な歌い方をしていて、
なんで正規盤では、こういうふうに歌わなかったんですかねえ。

ピート・カー、エディー・ヒントンのギターも大活躍していて、泥臭いスワンピーなサウンドが満載。
8曲目の“Baby, I'm Afraid You Lost It” では、ジェリーは登場せず女性歌手が歌っていて、
キャロル・キングが歌ったらぴったりな曲なんですけど、これ歌ってるの誰なんでしょうか。
これ以降のバラードでは、スワンプ・ロックと少し趣を変えたメロウな曲調が続き、
70年代のマッスル・ショールズらしいサウンドが楽しめるところも、ぼくには嬉しい限り。

デモ・アルバムとはいえ、正規盤以上の内容に、
ぼくはこちらをスワンプ・ロックの名盤として喝采したいです。

Gerry Goffin "IT AIN’T EXACTLY ENTERTAINMENT DEMO & OTHER SESSIONS" Big Pink no number (1972)
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