バルカンの歌 イムラン・サルカン [西アジア]
マケドニア移民の家系で、アルバニア生まれのトルコ人女性シンガーという、
その出自を聞くだけで、数多くの物語をその背中にしょっていそうな人ですね。
写真を見るところ、30代半ばといったところでしょうか。
あまり若くなさそうにお見受けしますが、これがデビュー作だそうです。
タイトルはずばり『バルカンの歌』。
妖しくもひらひらとした音色を響かせるクラリネットに、ぶりぶりのテナー・サックス、
さらにトランペットとユーフォニウムが加わったバルカン・ブラスが大活躍しています。
ブラスの急速調フレーズに、ぴたりとユニゾンでハモるアコーディオンや、
かくし味となっている男性コーラスなど、ひさしぶりにジプシー・サウンドを満喫しました。
マケドニア民謡をアレンジしたレパートリーを中心に、
ドラムスやベースのリズム・セクションも加え、ダンサブルに仕上げた痛快なアルバムです。
イムランのヴォーカルは、あまりコブシを使わず、ストレートな歌いぶりで、
トルコらしい端正さを感じさせるもの。
ジプシー的な歌い回しとは違った、ハルク風なところが案外聴きやすく、
幅広くアピールできそうな気がします。
ジプシー・サウンドが苦手という人にも、これならいけるんじゃないでしょうか。
İmran Salkan "BALKAN ŞARKILARI" ADA Müzik no number (2010)
2011-02-26 00:03
コメント(2)
何曲か聞けました。歌、容姿、サウンド、相当にオイラこのみです。
ご紹介ありがとうございます。
by 東京レコ・オヤジ960 (2011-02-27 21:22)
あ、それは良かった。フナイールはお気に召さなかったようなので…。
by bunboni (2011-02-27 21:44)