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嬉しい二番煎じ ラス・ボセス・デ・ラ・グアルディア・ビエハ [南アメリカ]

Las Voces DE La Guardia Vieja.JPG

え? こんなのあり?

サヤリー・プロダクション制作のペルー、クリオージョ音楽黄金期を再現する一大プロジェクト、
“LA GRAN REUNION” と同企画のアルバムが新たに登場しました。
歌っているクリオージョ音楽の古老たちもサヤリー盤と半分以上同じなら、
バックの演奏者も、これまたほぼ同じメンバー。
完全なパクリといえる企画で、どうやってサヤリーと話をつけたんでしょ。

“LA GRAN REUNION” が日本盤でリリースされた時、
エスコーラ・ジ・サンバの老サンビスタを集めた、かつてのサンバの名企画アルバム
“ENCONTRO COM A VELHA GUARDA”『すばらしきサンバの仲間たち』(76)に
なぞられて評された方がいましたけれど、その伝で言うなら、
このアルバムはさしずめ“QUATRO GRANDES DO SAMBA”(77)ですかね。

ともあれ役者が同じなんだから、内容は悪かろうはずもありません。
サヤリー盤に比べると濃厚さに欠け、全体にあっさり聞けてしまうところが、
ちょっと物足りないところなんですが、そこは二番煎じの弱さでしょうか。
制作サイドの熱い思いがびんびんと伝わってくるサヤリー盤に比べ、
その「熱」というか、「こだわり」のようなものが足りなかったのかもしれません。
こちらの音楽監督は、ギターのレンソ・ヒルが務めています。

二番煎じといっても、コマーシャルなヒット作の「柳の下のどじょう狙い」ではなく、
こんな地味な企画の二番煎じなんだから、非難すべきものじゃありませんね。
サヤリー・プロダクションの仕事が良い影響を与えている証拠で、
クリオージョ音楽がさらに活発になってくれることを期待したいものです。

ハードカヴァーの美麗ブックレット装は、サヤリー盤にけっして見劣りしないもので、
全曲の歌詞と歌い手のポートレイトを収めているところも、“LA GRAN REUNION” と同趣向。
それにしても歌い手のオヤジの誰もかれもが、イイ顔していることといったら!

Las Voces De La Guardia Vieja "OFRENDA MAESTRA" Kijada no number (2010)
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